花野夏さんからのコメントをご紹介。
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高野さんの10選、頷きまくりです。
よそではあまり取り上げられないオーネットの『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』とフレディ・レッドの『ザ・セスピアン』とコルトレーンの『ヴィーナス』で膝打ち3回!でした。
特にメロディアスでもなければ奇々怪々なコード進行でもない、言ってみれば取るに足らないモチーフやリフが楽曲のイメージを決定付けたり、あるいは楽曲そのものになったりする訳です。高野さんがおっしゃるように、演奏者の語り口や音色の個性(高野さんはそれを『訛り』と的確な表現をしています)が際だっているから名曲になり得たんですね。コルトレーンの『ヴィーナス』はその凄く分かりやすい一例だと思います。あの音色がある種無機質なモチーフに命を吹き込んでいます。まさにこれこそがジャズのジャズたる所以なんだと。因みに今日の気分だと僕の第一位は、アート・アンサンブル・オブ・シカゴのアルバム『ア・ジャクソン・イン・ユア・ハウス』収録の「ロック・アウト」かも(笑)。この楽曲の面白さに気づいた若きあの頃に戻ってさまざまなジャズとの出会いをもう一度体験したいです……(遠い目…)。ではまた!
よ~分からんなぁと思っている曲も、
他の人が演奏しているバージョンを聴くと、
輪郭がつかめることもあるんです。
コルトレーンの『インターステラースペース』収録の
《ヴィーナス》がよ~わからんという人もいることでしょう。
なにせ、サックスとドラムだけの編成の作品なので、
ピアノやギターなどのハーモニーを奏でる楽器がないため、
この曲が持つ美しさがつかみにくいかも。
そんな時は、ピアノ。
リー・アン・レジャーウッドがピアノで奏でる《ヴィーナス》を聴けば、
ちょっとこの曲の聴こえ方が変わってくるかもしれません。