バスクラリネットって、なまめかしい音色を出す、非常に官能的な楽器だと思うのですが、この音色の素晴らしさって、けっこうデリケートというか、楽器の編成次第では、バスクラの音色の「おいしい成分」が削がれてしまうこともあるんですよね。
そんなことをデヴィッド・マレイの《アコースティック・オクトファンク》の2つの演奏を聴き比べながら考えてしました。
1つは、ドイツで行われたライヴ盤の『アコースティック・オクトファンク』収録のヴァージョン、そしてもう1つは、『ジャグ・ア・ラグ』収録のバージョンです。
『アコースティック・オクトファンク』ヴァージョンは、ピアノレストリオということもあり、バスクラリネットの生々しい成分がドラムとベースにかき消されておらず、むしろ、ドラムとベースの適格なサポートによって音色のなまめかしさが引き立ってさえいるように感じます。
反対に『ジャグ・ア・ラグ』収録のバージョンは、ベースがダリル・ジョーンズ、ドラムがトニー・ウィリアムス、ギターがボビー・ブルーム、オルガンがロヴァート・アーヴィングIIIという豪華な編成でありながらも、いや豪華だからこそ、一人ひとりが際立つプレイをしているからこそ、バスクラの色っぽい音色の成分がかき消されているように感じるんですね。
そのようなことを動画で話してみました。
いつものように、バスクラから話が脱線して、エレクトリックベース、プレシジョンベースとジャズベースの違いについても話しています。
ちなみに動画の中でチラリと話した、D.ザナドゥの『鍵盤を駆ける手』は、イイ本です(笑)。
コメント
高松貞治さんからのコメント。
ベニー・グッドマンがクラリネットであまりにも凄まじすぎて、全てやりすぎたんです。だから、後のジャズマンはクラリネット全般を演奏するのを避けて、トランペットやサックスにジャズは主役が移っていった、というところです🥲
Tetsuo Nambaさんからのコメント。
クラリネット族の楽器は、高音域を除いて音色が暗いうえ、ダイナミック・レンジが広くないため、ビバップ以降のジャズにはあまり向いていません。サックスと比べると、吹き込んだ息が少し詰まる感じです。ビッグバンドでは、今でもサックス奏者が持ち替えでクラリネットを吹きます。特にバリトン担当がベース・クラリネットを吹く機会は多いです。
>バリトン担当がベース・クラリネットを吹く機会は多いです。
両楽器を担当する人は、持ち運びが重たそう😅
Tetsuo Nambaさんからの返信。
チューバ持ち替えのベース・トロンボーン奏者に比べたら、大したことないス。
そんな持ち替えもあるんですか?!
それは重たい💦
昔、一度だけウッドベースとエレキベースの両方と、幼児だった子どもを抱きかかえて電車移動したことがありますが、あの時は、さすがに腕がぷるんぷるんして、しんどかったなぁ。
おそらく、このことが複数の楽器運搬いやいや症候群のトラウマとなっているのかも……。
Jさんからのコメント。
ジェリーマリガン で なにか とっておきあれば 教えて~
きっと デビットマレー 自由度がたかければたかいほど いいんでしょうね~ 社会学は 文学部 経営組織論 は 経済系 ほぼ隣り合わせで 分かつ意味もないですが しいていえば 社会学は 血肉で 組織論は 骨格という~
以前の動画 省エネ脳は どちらでもいけそう~
J
私の「とっておき」は、アニー・ロスの『アニー・ロスは歌う』です。
マリガンのピアノレス・カルテットをバックに、アニー・ロスが歌うという編成で、ソロ奏者としてのマリガンというよりは、「趣味の良い伴走者」として通奏低音を奏でヴォーカルをさり気なく引き立てているマリガンを楽しめます。
同じ文脈で『コニッツ・ミーツ・マリガン』もお気に入マリガン(とコニッツ)の1枚です。
博 橋本さん⇒Jさん
ヴォーグで出した1954年のパリコンサート。お薦めです。 ボブ・ブルックマイヤー、レッド・ミッチェル、フランク・イソラ(ds) のピアノ・レス マリガンの基本の様な気がします。
永井勉さんからのコメント。
モンク茸が体中から生えてき始めた永井です・・・m(__)m
楽器のお話なら任せて下さい・・・WWW
ギター弾きからすると単純に冷たく尖った音から温かいトーン
変えたい場合は最初にアンプを変えます・・・
トランジスタとかデジタルではなく真空管タイプのアンプです・・
これが一番効果があります・・・m(__)m
楽器を選ばず凄く甘い音が出せると思ってます・・・
私は10年近くマーシャルのJCM800という
100ワットのアンプを使ってました・・・m(__)m
オーディオでも真空管を使ったアンプはいいと言われますよね・・
それは真空管の特性で音量(ゲイン)が上がり始めると微妙に
音が歪み始めます・・・
その音色がとても気持ちいいと人は感じるそうです・・・
実際現代レコーディングスタジオでは サチュレーターと呼ばれる
エフェクターがミックスで使われています・・・m(__)m
>モンク茸が体中から生えてき始めた永井です・・・m(__)m
それはヤバい(笑)。
松本零士は、パンツに生えたキノコをインスタントラーメンに入れて、ちばてつやに食べさせたそうですが、私には食べさせんでくださいね(笑)。
今回は入口(ピックアップ)の話でしたが、永井さんは出口(アンプ)にこだわる派っぽいですね。
私の場合は、アンプは持ち運ば(べ)ないので、そこに置いてあるアンプで勝負!って感じですねぇ。ピアニストが会場によって違うピアノと折り合いをつけながら弾いていくような感じで。
昔は音色にこだわっていたのですが、最近は音色単体よりも「(アンサンブルを)邪魔せず映える」ことを中心に考えるようになってきました。
ようやく「目立つ」よりも「支える」という、まっとうなベーシストの脳味噌に近づいてきたというか(苦笑)。
存在感的には目指せ、リロイ・ヴィネガー!(無理)
永井勉さんからの返信。
物凄くいい心がけだと思います・・・WWW
少しずつ人間に近づいてきた妖怪人間ベムな感じですw
永井勉さんからの返信。
そうですね・・・
酒飲みの話に合わせてくれる雲さんは
妖怪人間 雲 です・・・m(__)m
いえい!🍶
Tetsuo Nambaさん⇒永井勉さん
JCM800はいい音がしますね。Fender Twin Reverb の音も好きです。真空管アンプは結構無茶しても簡単には壊れないので信頼できます。
永井勉さん⇒Tetsuo Nambaさん
そうなんですよね!! ツインリバーブの方が遥かにウォームなトーンが
出るんですよね・・・m(__)m
ブルースを奏でるには最高のアンプだと思います・・・m(__)m
kankannouさんからのコメント。
銭形平次のテーマ曲♪(*≧∀≦*)!!(゜ロ゜ノ)ノ
♪男だったら一つにかける~
歌が入る直前のアレっすね!🤪
アレは、いい効果出してますね!
長谷川孝二さんからのコメント。
埋もれる音って、人間の聴覚の特性のせいもあると思います。
これについてはとても良い例えがあります。
例えば家の中でとても良い音のオーディオで音楽を聴いているとします。すると突然外でスコールが降るとします。オーディオの音はどうなるかというと、外の雨の音で凄くオーディオの音がこもって聴こえる。オーディオの音は実は何も変わってないけど、周囲の音環境のために人間の耳の特性上、音楽がこもって聴こえる。ならば外の雨の音が聴こえないくらいに音量を上げると、今度は音がもとに戻ります。
なるほど🤔
注意が拡散しちゃうと起きる現象ということなのでしょうか?
長谷川孝二さんからの返信。
恐らく人間の耳は高倍音が豊富な音が聴こえるとその時聴いていたクリヤーだった筈の音が急に曇った音に変化して聴こえるように出来てるんだと思います。
あるクラシックのフルート奏者が「僕の持ってるフルートの中で1番好きなのは木製のフルートなんだけど、編成によって音が埋もれるのでほとんどのコンサートで使ってない」と言っていました。
良い音とか良い楽器って環境や一緒に演る相手によっても変わるんですよね
なるほど!
今回の動画のテーマでもあった、「バスクラの聴こえ方の違い」の原因がよくわかりました。
ありがとうございます!