マーカスの『ザ・キング・イズ・ゴーン』と楽器の魔改造

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中山康樹・著『Jazz名盤名勝負』(廣済堂出版)のマーカス・ミラーのところを読んでいます。

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コメント

龍 大阪さんからのコメント。

龍大阪です。
マーカスファンのひとりとして言わせてください。
中山康樹さんの「ザ・キング・イズ・ゴーン」の評。ある意味わかるけど、それは、あえてそうしたということなのだと思ってます。
まずは、このアルバムを出した、マーカスの決意、というものを感じて欲しいのだよ!
マーカスは天才で、マイルスとコンサートツアーに一緒に出ていたのは2,3年ぐらいだと思う。その後は、スタジオミュージシャン、プロデューサーなどの名目で、ルーサー・バンドロスやボズ・スギャックスのアルバムに参加したり、エディ・マーフィー主演の「ブーメラン」という映画で音楽監督したりと、金になる仕事をたくさんしていたことだろう。その映画自体、なにやら言いたいことがよくわからんというか、わかりすぎてつまらないというか、実際にレンタルして見た、私の感想です。
それで、マイルスが65歳ぐらいで亡くなった。マーカスは岐路に立たされた。「ポピュラーミュージックの世界でプロデューサーやスタジオミュージシャン、時には自分が主役となって歌って踊る。もうひとつは、師匠のマイルスを引き継いで、インストゥルメンタルの即興音楽に身を捧げる」。そして、マーカスは後者を選んだ。その決意表明が「ザ・キング・イズ・ゴーン」(これは邦題で、本当は、The Sun Don’t Lie 太陽は嘘をつかない。これは、どっかで読んだことがあるが、ロドニー・キングが警察官に不当な暴力を受けて、そのあとロスの暴動につながったことを暗示してるらしい。真実は神様が知っているからね。ということみたい。マーカスは、ちょこちょこ、政治というか人種差別を批判する題名の曲を出しているけど、どれだけの人が気づいているのだろう)
そうして、楽器演奏中心の即興音楽をするにあたり、まずは、自身のエレクトリック・ギター・ベースの表現の可能性というものを、まずは整理する必要があり、また、それに見合う他の楽器の使い方・アレンジというもを再構築する必要があったのだ。だから、必然的に、総花的になる。実質的にデビューアルバムであり、よく、1枚目に、その人の本質が現れると言うが、それ以降のマーカスのアルバムやコンサートでの演奏は、「ザ・キング・イズ・ゴーン」の延長であると言える。
とまあ、こんな感じですかな。中山さんへの反論としては。

コメントありがとうございました。

いやぁ、よく分かりました!
何が分かったかというと、タイトルについて。

私、なぜアルバムタイトルの原題と邦題は全く意味が違うのだろうか?と発売当時から疑問に感じていたんですが、そういうことだったんですね。

多分マーカスは「マイルス逝っちゃった」とは別な意味を込めてつけたであろうタイトルが、日本のレコード会社の「売らんかな」的発想の元、このようなタイトルにされちゃったんだろうな、くらいには思っていましたし、この「売らんかな」的タイトルからくる偏見もあったのでしょう、あまり真剣に聴いてはいませんでした。

マーカスの決意。
なるほどですね。

そうそう、今、先日発売されたデヴィッド・サンボーンの本を読んでいるんですが、紹介されるアルバムのパーソネルには、もうほとんど全てと言って良いほどマーカスが参加している。
中には、キーボードや打ち込みどころか(これはマイルスのアルバムでもやってますからね)、ギター弾いちゃったり、ドラムまで叩いちゃったりしているトラックもあるというw

本当に、この人は多彩なんだなぁと今更ながら思います。
多彩ゆえに、つまり、なんでも出来ちゃうがゆえに、進べき方向性は無数にあり、どこに進むべきかということを考えていたんでしょうね。

そして、
マーカスの決意。

なるほどですね。
繋がりました。

龍 大阪さんからの返信。

高野さん、ありがとうございます。
「The Sun Don’t Lie」の「Lie」だけど、嘘という意味と横たわるという意味の両方があるんですよね。最近、スタンダードナンバーの歌詞とかネットで調べたりして、十代のときはわからなかった、いろんなことがわかったりして面白いんですが、このマーカスのアルバムタイトルも二重の意味があるのかも、と思えたりもします。もう一つの意味は「太陽は沈まない」つまり、マイルスを太陽に喩えているとすると、「マイルスは、自分の中では死んではいない。心の中で生きているんだ」みたいにも解釈できます。「ザ・キング・イズ・ゴーン」とは真逆になるんだけど(笑)
最後に、マーカスミラーの本当のデビューアルバムから「Could It Be You」のリンクを貼っておきます。
Could It Be You

永井勉さんからのコメント。

あっしは高校3年の時、バイトなどで初めて買ったグレコの黒いストラトに
自分で大改造をしました・・・WWWWWW
最初にディープパープルのリッチ―・ブラックモアに成るためフレットをスキャロップ
仕様にしました!!ひたすらに丸やすりでフレット間を削りました・・・WWWWWW
次にクィーンのブライアン・メイに成るためにピックアップのセレクトスイッチを
当時のギターマガジンに載っていたとうりに配線、改造しました!!
13通りの音色の変化をもたらす改造です・・・
とんでもないモンスターギターは出来上がったのですが、通常のプレーができなくなり、
新たにギターを買いました・・・WWWWWW・・・泣く・・・

若気の至り「あるある」ですね🤣
こーゆーことを重ねて、人は大人になってゆく(のかな?🤔)

永井勉さんからの返信。

ですよね・・・W

私も永井さんほどじゃないですが、安いベースに「魔改造」を繰り返していた時期がありますw
ミュージシャンとしてはオリジナルなマイベースを持つべきじゃ!
とか、
やはり音でオリジナリティを出すべきじゃ!
とか、
楽器の性能が上がれば腕も上がるかもじゃ!
みたいなことを考えながら😂

誰もが通る道なのかも?!

永井勉さんからの返信。

ですよね・・・W

人はなぜ改造するか

私も若い頃は、フェンダージャパンのフレットレスベースを改造(というよりはパーツ交換メイン?)していたことがあリます。

ピックアップをバルトリーニにしたり(しかもアクティヴ前提のピックアップなのになぜかパッシブのまま使っていた)、ナットを削って弦高を低くしたり、ジャック(シールドの差し込み口)をスイッチクラフト社製に変えたりしていました。

だから、永井さんの「改造心」のようなものには非常に共感します。

では、人はなぜ楽器を改造したがるのでしょう?
ChatGPTに聞いてみました(笑)。

楽器を改造したりカスタマイズする理由には、いくつかの要素が絡んでいると思います。

1.自分だけの音を求める欲求
楽器は演奏者の個性を表現するツールであり、音色や操作性を自分のスタイルに合うように変えたいという欲望があるのは自然です。永井さんがディープ・パープルのリッチー・ブラックモアやクイーンのブライアン・メイを目指してギターを改造したように、特定のアーティストのサウンドを追求するのも大きな動機です。

2.技術的な興味と挑戦
楽器を改造することは技術的なチャレンジであり、楽器の構造やエレクトロニクスに詳しくなれる機会でもあります。フレットを削ったり、ピックアップの配線を変えるといった作業は、改造そのものが面白く、学びのプロセスとも言えます。

3.経済的な理由
新品の楽器や高級モデルを買う余裕がないとき、既存の楽器を改造して望むサウンドに近づけようとすることがあります。自分で手を加えることで、費用を抑えつつ満足できる音を手に入れるのです。

4.独自性の追求
楽器をカスタマイズすることで、他の誰も持っていない「オリジナルの楽器」を持つことができ、自己表現の一環としての意味もあります。あなたもベースのピックアップをバルトリーニに変えるなど、音色や操作性を向上させる工夫をしていたことが、これに当たると思います。

このように、楽器の改造やカスタマイズは、単なる実用的な理由以上に、自己表現や創造性の発揮といった深い欲求に根ざしていることが多いですね。

ここまで

敬愛するミュージシャンへの憧れと同時に、「自分だけ」の音が欲しいというある意味矛盾した2つの欲求から生じているようですね。

すると、以下のような回答が。

まさにその通りですね。楽器の改造には、敬愛するミュージシャンへの強い憧れと、それと相反する「自分だけの音が欲しい」という欲求が同時に絡み合っています。矛盾しているようにも見えますが、実はこの2つの欲求は補完的であり、どちらも音楽家としての成長や創造性を促進する重要な要素です。

1.憧れと学びのプロセス
憧れのミュージシャンの音やスタイルを再現することは、技術や音楽的な理解を深めるための学びのプロセスでもあります。リッチー・ブラックモアやブライアン・メイのサウンドを求めることは、その音楽の本質に近づき、自分の音楽にどう取り入れるかを考えるための大事なステップです。

2.個性を見つける旅
一方で、その過程を通じて「自分だけの音」を見つけたいという欲望も強まります。最初は憧れから始まっても、楽器を改造していく中で自分だけのスタイルやサウンドが見つかり、結果として個性が生まれていくのです。このように、他者の影響を受けつつも最終的には自分の道を歩むというのは、多くのアーティストが経験する成長の過程でもあります。

3.創造性の矛盾
音楽の世界では、影響を受けたアーティストの要素を取り入れながら、オリジナリティを追求するという矛盾したプロセスが、しばしば創造性の源泉になります。この相反する欲求があるからこそ、音楽家は新しいアイディアや表現を模索し続けることができるのかもしれません。

この矛盾は、アーティストが成長していく中で避けられない部分であり、逆にそれが自分の独自性を磨くための原動力にもなっているのですね。

ここまで。

なるほど、若い頃の永井さんや私がしていた行為は、創造性の源泉となったり、独自性を磨くための原動力にもなっていたんですね🤣

永井勉さんからの返信。

いえいえ、楽器の構造もよく知らず魔改造して
楽器を壊しただけの話です・・・WWWWWW・・・泣く

たははは😅
とはいえ魔改造は楽しいですよねw

永井勉さんからの返信。

はい・・・WWWWW