ヴォーカルは、シナトラとニーナの2人だけ聴けばいいのである

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中山康樹・著『Jazz名盤名勝負』(廣済堂出版)の「ジャズヴォーカル」のところを読んだ動画をアップしています。

コメント

Kawai Andyさんからのコメント。

音楽を本質論的に還元して聴く中山さんらしい意見ですね。
私もシナトラやニーナも大好きです。ヴォーカル音楽は「言葉」というものがあり
器楽演奏と本質的に異なると思います。ですから、演劇的、文学的なものがその表現には
少なからず影響していますね。

コロンビア時代の若いにも関わらず落ち着いた、端正でありながらも温かみのある歌唱も捨て難いですが、
やはりキャピトル時代のシナトラは華麗でありながら名優かの如き表現力で聴く者の心に染み入る歌唱は
そのキャリアの絶頂期だと私も思います。個人的にはネルソン・リドルの編曲、オーケストラによるものが
一番好きです。そう意味ではナット・キングコールもリドルのバックがいいですね。

ニーナはスピリチュアルな「Nina Simone & Piano」に衝撃を受け、一発で気に入りました。
「Nina Simone Sings The Blues」やベツレヘムの「Jazz As Played In An Exclusive Side Street Club」も
彼女の黒人としての意識が好ましく魅力的で愛聴しています。

余談ですが2018年のディランのアルバム「Shadows in the Night」にシナトラ愛唱曲のアルバムがありましたが、
興味深かったです。これも好きです。

おっしゃる通り、シナトラやニーナ、そしてヴォーカル全般と言ってもいいかもしれませんが、「器楽演奏」とは本質的に異なる存在ですよね。

言葉あるが故に、演劇性や文学性まで引き受けてしまうのがヴォーカル音楽の宿命であり、また魅力でもあると感じます。とりわけシナトラは、仰るようにキャピトル時代のネルソン・リドルとの仕事で“役者”さながらの世界を作り上げ、聴き手にもしかしたらストーリーまでをも体験させてしまうのかもしれません。ナット・キング・コールにしても同様で、モナリザとか?リドルの編曲故に、単なる上手な歌唱だけではないドラマが浮かび上がってくるのかもしれません。

全然関係ないですが、私がニーナ・シモンを初めて聴いた時には、なぜか和田アキ子を思い出してしまいました(笑)。
さらにシナトラを聴いた時は加山雄三ををなぜか思い出した(笑)。

時代的な順序は逆ですし、そもそも和田アキ子はニーナ・シモンから影響受けていたのか、加山雄三はシナトラから影響を受けていたのかは分かりませんが、当時の私の浅くて薄〜い感性が「声が似てるっぽい」と感じたんでしょうかねぇ。

芸能界の歌手といえば、そういえば八代亜紀は演歌以前にジャズを歌っていたことは有名ですが、演歌の大御所になっても時折ジャズを歌っていましたね。
私もたしか1997年頃に原宿「QUEST」で行われた「ジャズ音楽会」に足を運んだことがあります。とても楽しめたのですが、やはり「ジャズのライブ」というより「歌のショー」を観に行った感覚が強かったです。
そのあたりは私が抱くシナトラのイメージにも重なります。どうしても「リッチな人向けのディナーショー」という空気が付きまといますよね。特にシナトラは。
なので、このあたりも、仰る通り器楽演奏との本質的な違いなのかもしれません。

一方で、ニーナ・シモンのように、暗い地下のバーでピアノを弾きながら歌う姿の方が似合うヴォーカリストもいて、そういう“場”との結びつきも強く感じます。
サラ・ヴォーンのクリフォード・ブラウンとのアルバムも、地下の暗いジャズクラブなイメージ。逆にエラのように大きなホールでこそ映える歌手もいます。
とはいえ、サラだってボサやサンバなんかだと大ホールが似合いそうですし、逆にジョー・パスとデュエットやってるエラなんかは、狭いジャズクラブの方が似合いそう。
ヴォーカルのジャズは「誰が」「どの場で」「何を」歌うかによって、そして編成だったりアレンジだったりで印象がガラリと変わるものだと改めて思います。

そういえば思い出したのですが、シナトラやアンディ・ウィリアムスは親父が好きだったらしく、昔、レコードが家に何枚もありました。たまに大音量で「ステレオ」からかかっていたような記憶があるのですが、あまり細かいことは覚えてません。
アンディ・ウィリアムスの《酒とバラの日々》だけは妙に耳に残っています。
ただ、当時の私にとっては「ゴージャスぅ!」「アッメッリカぁン!」な響きがどうしても肌に合わず、それが今でもシナトラをあまり聴かない理由なのかもしれません(笑)。

一方でニーナは初めて聴いた瞬間から衝撃で、強烈に惹かれました。まさにKawai Andyさんがおっしゃる「スピリチュアル」な表現力(ドス黒さ?)に一発で心を掴まれた感覚でした。

永井勉さんからのコメント。

ニーナ・シモン・・・いいっすよね・・・WWW
Nina Simone – I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free (Montreux 1976) こちら

初めて聴きました・・・なんかフィービー・スノーを始めて聴いた40年前の感動が
よみがえりました・・・!!!
Good Times – Phoebe Snow こちら

.何か似てるんです・・・・・・
本物ですよね!!!!!  ブルースを語る両者は神です・・・!!!

いいですよね!
ニーナ・シモン、たまにしか聴かないんですが、たまに聴くとやっぱり良いんです。
濃くて奥深いんです。
ちょっと違うかな?かもですが、ヴォーカル界のチャールス・ミンガス?!(違

永井勉さんからの返信。

何か解ります・・・W
ミンガスに感じるジャズとは少し違うブルース臭さが、ニーナ・シモンにもあるんです・・・!!!

あ、解っていただけましたか?!
嬉しいです。
そう、ブルース臭さなのかもしれませんね。

しまさんからのコメント。

シナトラは別格としてメル・トーメ、サラ、クリス・コナーのバードランドの子守唄は最高…今はブーブレがいいなと思います

大 深堀さんからのコメント。

僕はシナトラのデュエットが好きですねー🎉🎉🎉😂😂

2024年12月5日