【粟村本読み】ビリー・ホリデイについて

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ジャズ評論家・粟村政昭氏が『ジャズ・レコード・ブック』に記したビリー・ホリデイ評を紹介した動画をアップしました。

コメント

Kawai Andyさんからのコメント。

雲さんと似てますが、私が初めて聴いたビリーの歌声はジャズ喫茶で掛かった晩年の『Lady In Satin』でした。
華麗なストリングスや伴奏が大変美しく、切実な表現と相俟って一曲、一曲、が大作映画を観ているような感動を覚えましたが、調べていくうちにこの歌手の生い立ちや過酷な人生を知り、レコードジャケットも少し暗く怖いようなものが多いのですが「奇妙な果実」を聴いて表現の振れ幅の大きい「すごい歌手!」だと思うようになりました。

デッカ時代の充実した時代を知るようになってからがビリーのしみじみとした良さが分かるようになりましたね、雲さんのおっしゃる通り私も時間が掛かりました。

MrNOBUchanさんからのコメント。

ビリー・ホリデイはもう、この世の不幸を一身にまとって生まれ、成長し、若くして生涯を終えた・・・そんな女性でしたね。現役時代そして今日に至るまで、ジャズ歌手としての力量・名声、隠れもなき傑物でありながら、実は正式な音楽教育は全く受けたことがない。親に押し込められ働かされていた売春宿に出入りしていたバンドの唄・演奏を聴き、歌唱法を「門前の小僧習わぬ経を読む」式に耳で覚え、後年レスター・ヤングやテディ・ウィルソンなど腕利きのミュージシャンに鍛えられアドリブのコツを身に着けた。あとはすべて、ステージやスタジオでの無数の実践のみ、だったはずです。加えて、一般社会人としてのまともな学校教育を終生、受けたことがない。コロンビア、コモドア、デッカ、ヴァーヴの録音はコンプリート化されていますのですべて手に入れ、折に触れ聴いているのですが、BGMにはなりません。エラ、サラ、カーメンはBGMになるのに。

>BGMにはなりません。
たしかに!

kankannouさんからのコメント。

サッチモの弟子♪(●^o^●)

TAKESI0506さんからのコメント。

1930年代のテディ・ウィルソンのブランズウィック・シリーズのレコードにビリー・ホリデイは数多く参加してますので、昔からよく聴いてました。
 ただ史上最大のジャズ歌手とかの評価には、少し納得いかなかったと言うか、決して嫌いではありませんが、そこまでの良さは私にはわかりませんでした😩

「レディ・イン・サティン」はスイングジャーナル80年のゴールドデイスクに選ばれてますが、紹介文は岩浪さんが書いてます。

「よく、誰の全盛期のレコードは何々とか、代表作は何々とかいった言い方がされる。普通のプレイヤーに対してならそういう言い方も許されるだろう。しかし、偉人や天才の場合は、凡人がそんな言い方で総括するのはおこがましいし、ナンセンスである。天才の場合は出生から墓場までつき合ってこそ、その偉大なる芸術家の全貌をとらえることができるのである。チャーリー・パーカー、バド・パウエル、ビリー・ホリデイといった天才音楽家たちの場合は最晩年の作品も聴かなければ、その人の人間性に深く触れることはできないし、彼ら天才たちはどんな肉体的悪コンディションで吹込んだものでも、若い時には決してみられなかった、晩年の人間的成熟によってのみ表現可能な世界を打ち出しているのである。聴き手もそれを感じとるだけの感受性をもつのでなければ、音楽など聴いても意味がないのである。音楽とは耳で聴くものではなくて、心で聴くものだからである。
 もしかりにビリー・ホリデイの全盛期は40年代のデッカ時代までということとなれば、35歳から亡くなる44歳までの彼女の芸術家としての人生は無駄だったということになってしまう。果たしてそんなことがいえるだろうか。声の衰えなどということはなにほどのこともないのである。その時、その時を生きた彼女の人生が語られているとすればそれで十分なのだ。吉田秀和が言ったように、自分は常に真摯に人生を生きることなく、安全な場所にいて河向うの火事を眺めるように、これは傑作、これは凡作などと区分けする作業ほど芸術の鑑賞から遠い世界はないのである。音楽を聴くことによって、その人の哲学や人生が変るのでなければ、音楽など聴いても意味がないとさえいえよう」

岩浪さんの考え方が、よく出た文章になってますね😊

他の本でも読んだことがあるようなフレーズがたくさん(笑)。
おそらく、ここで書いたことを立風書房の本などにも引用しているのかもしれませんね。

永井勉さんからのコメント。

女性ジャズボーカリストはElla Fitzgerald.Julie London.Sarah Vaughan.
Carmen McRae.Cassandra Wilson.Diana Krall.Helen Merrillぐらいしか知りませんが
明らかにBillie Holidayは特異な存在だと思うんです・・・!!!
歌を正確に上手にこなすElla Fitzgeraldに比べたら真逆な存在だと思います!!
この不安定さとか毒っ気は異質ですよね!!
私の場合はどちらかというとBillie Holidayの歌に重さを感じて
敬遠しがちなんです・・・でも無性に聴きたくなる時もあります・・・ww
Billie Holidayをサラッと聞き流す事が出来る人を尊敬する永井です・・・W 😅😅😅

>この不安定さとか毒っ気は異質ですよね!!
さすが、うまいこと仰る。
その通りだと思います。
だからクセになる♪

博 橋本さんからのコメント。

ビリー・ホリデイは別格ですね。
ラスト・レコーディングの<アイル・ネヴァー・スマイル・アゲイン>は彼女の歌の集大成の様に聞こえます。”もう決して笑う事はないだろう” と歌いながらも、アルバムのジャケットを飾るビリーの横顔は微かに微笑んでいる様に見えます。次の希望へ向かって間違い無く微笑んでいます。
初めて聞いたビリー・ホリデイの歌声は高 1 の頃にラジオから流れてきた<ジーズ・フーリッシュ・シングス>と<嘘は罪 (It’s a sin to tell a lie)>でした。「巨泉のプレイ・ボーイ・クラブ」という大橋巨泉がDJの様な事をする15分の番組です。<ジーズ・フーリッシュ・シングス>の歌詞の解説などを聞き、当時のストーンズのヒット曲だった<テル・ミー>みたいだななどと思って聴いていました。この二曲のお陰でビリー・ホリデイがすんなりと耳に入ってしまいました。
しかしこの二曲を聴けるレコードがなかなか見付からない。ラジオでは巨泉さんもリクエストなども含め、何度か掛けることが有り、それをテープで録音。繰り返し聴きました。
同じ頃にジャニス・ジョップリンの『チープ・スリル』も SONY レコードから発売され、私にとってはジャニスも別格なシンガーとなりました。
ビリーと同様にジャニスも聴かず嫌いの方を良く見受けます。
ビリー・ホリデイの<奇妙な果実>、ジャニスの<サマー・タイム>。
どちらもそれぞれ彼女らの代表曲として紹介されることが多いと思いますが、真っ先にこの二曲が彼女らの入門用に挙げられる事には少し難がある様に思っています。
間違いなくこの二曲はそれぞれ彼女らの代表曲ではあります。しかし入門用としては ”何となく敷居を高くしている” うえに ”間口も狭くしている” がおまけに付くのでは?、とも思っています。
ビリー・ホリデイに関しての粟村さんの見識は全面的に支持します。
聞き心地の良い曲ならビリーの先の二曲や、ジャニスにもサマー・タイム以外にも心に残る名唱が沢山有ります。
ビリーとジャニスに花束を💐😊

ビリー・ホリデイは自分がそうだったから実感できるのですが、ジャニスに関しても「聞かず嫌い」がいたのですか!
まあ言われてみれば、たしかに《サマータイム》などはアクが強いですよね、
ただ、ジャニスを浴びるように聴いていた時期の私は、既にビリー・ホリデイで「耐性」が出来ていたからなのでしょうか、何の抵抗もなくすっと入ってきました。
ちなみに、最初に好きになったナンバーは《ベンツが欲しい》(笑)。
アクのカタマリのような歌ですね、いま考えてみれば。

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博 橋本さんからの返信。

ジャニスを浴びるように聴いた男の子に、幸あれ🌈
Piece of my heart 🎶😊😊😊