策士・マイルスの「手口」~サムシン・エルス

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先日、YouTubeに「名盤『サムシン・エルス』から読み解く マイルス・デイヴィスというジャズマン」というタイトルの動画をアップしました。

もちろん、このアルバムの代表的ナンバー《枯葉》の演奏の素晴らしさにひたるだけでも十分楽しめるのですが、このアルバムから見えてくる「表現者・マイルス」を感じ取り、あるいは想像することも興味深いことなのであります。

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>>サムシン・エルス/キャノンボール・アダレイ(マイルス・デイヴィス)

私はマイルスって、優れた「ジャズマン」であると同時に、優れた「演出家」だとも思っておりまして、その昔、「マイルス・デイヴィスは、もちろん優れた演奏家だ。しかし、私は、演奏以上に、彼は優れたスタイリストだった思う。演出家と言っても良い。彼の偉大なるスタイリストぶりは、既存のポピュラー曲をどう料理したかを辿れば分かりやすい。たとえば……」ではじまるテキストを以前書いたこともあります(⇒こちら)。

コメント

永井勉さんからのコメント。

Autumn Leavesのラスト9分頃からの感じがたまらないです・・・!!
スローなプレーでのノートの選び方はピカイチかと!!!
特に 死刑台のエレベータなど・・・凄い空気感をもったアドリブだと思います!!
モンクと同様 不世出なプレーヤーですよね!!

あの重たく神妙になったところですね。
まさに演出の妙なんじゃないかと思います。
『死刑台のエレベーター』も、唯一無二の独特なムードですよね。

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音楽の切り口、アプローチだけではなく、とてもムード、ニュアンスを大事にしているミュージシャンだと思います。

市田真二さんからのコメント。

マイルスミュートでテーマ、キャノンボール音数いっぱい馬の嘶き、そしてマイルスミュートでしんみりと音数節約アドリブ。
マイルスの省エネミュート奏法を際立たせるための構成ですね。
この手口はLove for Saleも同じ。なんてことはない、キャノンボールは唯の引き立て役?
ひょっとして四部作コルトレーンの役割も同じ?
冷徹マイルス!
ハンク・ジョーンズの音数をしぼった印象に残るコロコロピアノ、ブレイキーのいつもの手ぐせを封印した好サポート、いいですね!

そうなんですよ。
彼は自分がもっとも「映える」サウンドを熟知している。
だから、自分の得意のフィールドに持ち込み、得意の土俵で勝負をしている。
だから、演奏、悪かろうはずがない。
策士です(笑)。

ただ、一流の格闘家や、論争が得意な弁護士や論客も同様の手法を用いることが多いです。
多くの人は、すべてのシチュエーションに対応できるほど全天候型万能人間ではない。
だからこそ、自分の得意分野を知り、それを発揮できる方向に誘導していく。

単純に楽器が「巧い」だけではなく、
自分を最大限に輝かせる「演出」にも気を遣っていたジャズマン、
それがマイルス・デイヴィスです。

学ぶべきところ、ありますね。

jazzlove 42さんからのコメント。

ハンクジョーンズのイントロ……最高です😭

タソガレさんからのコメント。

高野さんの解説は、いちいち腑に落ちました。なるほどその通りで、私がジャズに興味を持ったきっかけは、マイルスの「枯葉」でした。正に静かなところからいきなり大音量、そしてまた静かにシャンソン風なパリの風景を思い浮かべさせる演奏は、ジャズ初心者を虜にしてくれました。それ以降マイルスのレコードを買い集め、ラジオ番組でもマイルスの特集をさがすのがほぼ日課になりました。
マイルスは、初心者からプロの大御所まで全ての人々を惹きつける音楽家なんだったと改めて思います。

ありがとうございます。
おっしゃるとおりだと思います。

サンジョルディさんからのコメント。

おっしゃる通りです。
【一部のハードバップ好きが、内心「『サムシン・エルス』は苦手だなあ」と思っている理由、あるある】

個々のジャズマンのイントロやバッキングにも、指揮者もしくは演出家マイルスのカゲ。
そのマイルスの後ろに『マイルス・アヘッド』…ギル・エヴァンスのカゲ。

突然の大音響。

それでも、マイルスの雰囲気に合わせない、勝手なフレーズを吹く、キャノンボール・アダレイ。

あまりブルーノート/アルフレッド・ライオンらしさを感じないアルバム。

なーるほどぉ。

金澤栄一さんからのコメント。

枯葉聞いてから、マイルス、モダンジャズをか聞くようになった。

堤繁さんからのコメント。

マイルスの出だしのテーマ旋律とトランペットのミュート音色の一体感が醸し出す絶妙の境地は他の曲ではみられない。しかしその境地が終り、いきなりあたりのしじまを破る素っとんきょうなパンパカパーンのアレンジ・サウンド、(多分ギル・エバンスの編曲だろう)はいかがなものか。あっていいのか、ないのがいいのか、いまだに答え、出ず。

これは寺島靖国氏のRound About Midnight評ですが、ずっと心に引っ掛かってました。しかし、この動画を聞いて、マイルスの意図したことや為人がわかってすっきりしました。ありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございます!

宮木義雄さんからのコメント。

人生変わる話ですね!

ありがとうございます!

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