激論?! 寺島靖国 vs.野口伊織vs.安達尊 ビッチェズ・ブリュー以降のマイルスをめぐっての座談会

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雑誌『JAZZ』に掲載された記事を紹介する動画をアップしました。

『ビッチェズ・ブリュー』以降のマイルス・デイヴィスを認める?認めない?

先日アップした動画「激論?! 寺島靖国 vs.野口伊織vs.安達尊 ビッチェズ・ブリュー以降のマイルスをめぐっての座談会〜『jazz 1975年1月号』のさわりを紹介」(こちら)の続きです。

吉祥寺ジャズ喫茶のマスター3人(「メグ」の寺島靖国氏、「ファンキー」の野口伊織氏、「ファミリー」の安達尊氏)による座談会で、テーマは『ビッチェズ・ブリュー』以降のマイルスについて、です。

コメント

Ken Konishiさんからのコメント。

マイルスと言えども一人の人間ですから。生活がありますので、スタイルの変遷は仕方がないと思います。1975年は就職した年です。。

カトウシュンさんからのコメント。

途中からオフ会第一部みたいになってきて面白ですね(笑)
しかし、大人がこれだけ熱い議論を交わせるくらいマイルス・デイヴィスは偉大だったのだなぁと思いました。
この記事読んでみたいですね。

花野夏さんからのコメント。

ああ~喧嘩してぇ~~~!(笑)
ブラックミュージックを理解できない奴らと口論…いや、議論してぇ~!
どうも、花野夏でした♪

MrNOBUchanさんからのコメント。

私(六十三歳)は半世紀近くジャズを聴いてきましたが、スタイル(ディキシー、スイング、ビバップ、ハードバップ、フュージョン等)は違っていても、聴いて楽しければ再聴、再々聴を厭うことは基本的にありません。
ただ、マイルス・デイヴィスの 「ビッチェズ・ブリュー」(今もLPは所持しています)については、かつて何度繰り返して聴いても退屈だったせいかついに手が伸びることもなくなり、四半世紀くらいお蔵入りです。後継作品群も「ビッチェズ・ブリュー」の同工異曲に思え、食指は全く動かず、現在に至っています。
かつて私が最も信頼するジャズ評論家油井正一さんが、「ビッチェズ・ブリュー」を「歴史を揺るがす傑作」とSJ誌上で評価しておられたのですが、私の個人的評価は全くぶれようがありませんでした・・・。

くまが集う喫茶店さんからのコメント。

新しい音楽を面白いと思えるか
聴き慣れない音楽は馴染めない
から嫌だ

こう言う対立だと思いました。

因みに僕が『ビッチェズ』の
レコードを買って聴いたのは
中学生の時でした。
めっちゃ面白いと思って
カセットで超ヘビロテでした
(^o^)丿

個人的には、
「耳の冒険家」との対話は心地よし、ですが、
「己の間尺に拘泥する」タイプとの会話は、
少々疲れることがあります♪

くまが集う喫茶店さんは、もちろん前者だと思います。
>ビッチェズへびロテ

ノエルNoelさんからのコメント。

マイルスはいわゆる「ジャズ」に関してはもうやれる事をやり切ってしまった感がありますからね(*-ω-)
黒人ミュージシャンとしてジミヘンやJBやプリンスなんかの音に惹かれて取り込んで行くのはもう自然な流れだったんだと思います。

同感です。

TAKESI0506さんからのコメント。

私の雑誌コピーを取り上げていただき感謝いたします。特に46年前の寺島さんの発言が興味深くて、もしこの記事を現在の寺島さんに見せたら、どのような反応をされるでしょうか😁
 表紙のマイルスグループの写真は、1969年のニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演時のものだそうです。

2019 enchanさんからのコメント。

先日のオフ会お世話になりました。オフ会での熱さめやらぬ勢いのままに申しますと、往年のジャズ評論家全盛 古き良き時代を感じさせますね。『・・・80年代になって評価が下される』との文中での発言ですが、今となっては電化以前・以降のマイルスの是非などどうでもよく、それぞれの時代を素直にそのまま受容して聴いてれば?という風潮ではないでしょうか。時の流れとともに最早そんな細かいことに拘らなくなったでしょう・・・ 1975年は確かロッキード事件。

Tetsuo Nambaさんからのコメント。

自称、理系かつ快楽追求系の僕が考えるジャズの評価基準はこうです。
(1) 音楽の新規性 (2) 表現力・演奏技術 (3) 聴き手を感動させる力、これらのうち一つでも優れていれば価値があると思います。私見では、Miles は一貫して(1)と(3) を満たしていると考えます。
おっさん達の観念的、情緒的なMiles論は無意味だけではなく、いつまでも平行線をたどる不毛な言い争いです。なぜMilesの音楽そのものを語らないのか?それとも音を聴いて分析する力もないのか?

そういえば、音楽そのものは語られてませんね~。
ご自分の理想(理念?)はとっても語られてますけどw

編集者の意図は、おっさん達同士を喧嘩させて読者に喜んでもらおうということでしょう。ジャズ論とは関係ない大人の事情ですか。

野中太喜さんからのコメント。

ジャズ、音楽?
音楽、音を人が聴き、何か心が、、人間だから。
マイルス、コルトレーン、WR、VSOP 。
ジャズがダンスミュージックに❗️
マン、ウイズ、ザ、ホン
とサイレントウエイは、今も聴きいますよ!
by 古希爺さん。

Jさんからのコメント。

ほとんど詳しくない クラブテクノミュージックのことですが 1970年のフィルモアイースト(マイルス)聴くと 今のテクノの原点のような..
えッ   元々マイルスが テクノって起こしたの?
しかもテクノって 80年代頃からでは?

さとうひろさんからのコメント。

ビッチェズ以降からももう一区切り分かれると思います。シンディローパーも歌っていたタイムアフタータイムやラップをやっていた頃と。

a ideさんからのコメント。

寺島靖国氏の意見が予想通りに〇まら〇いですね。この件に関しては野口氏と高野雲さんに一票ずつ。

松兼六苑さんからのコメント。

私の友人(先輩)にジャズは全然聞かない人がおりますが、その人がマイルス好きの友人からいきなりパンゲアを聴かされて辟易したエピソードを私にしてくれたことがとても印象に残ってます。音楽は聞き手によって神にも騒音にもなる、と言う教訓と捉えております。あらゆる音楽評論は自己紹介だと思っております。

Yuji Uchiikeさんからのコメント。

良い動画ありがとうございます。1969生まれで吉祥寺の大学のJAZZ研だった私には『前史』として定番ですが懐かしい内容でした。浪人時代にギリギリ『ファミリー』は『私語厳禁』でないため、よく先輩に連れて行ってもらったり、メグで『筆談』したり、リクエストにビビったり(リー・コニッツのモーションB面をリクエストした記憶が)、その後大学自体に野口さん系列のカフェバーでバイトしたりと青春時代後期を過ごした場を思い出します。

結局、野口さんは立派な経営者と趣味人、ジャズファンをバランス良くこなされ、残念ながら若くしてお亡くなりになり、ファミリーは閉店、メグもジャムセッションまでやるようなお店に代わり閉店となりました。

グラスパー以降もWR以降のようなある楽しさはありますが、メディア、批評家(笑)、リスナー、読者、一体となって共同幻想に浸っていた心地よさはもう望むべくもないのかなぁと、しみじみしてしまいました。

御駄賃取郎さんからのコメント。

たしか?ファミリーの安達さんってユーチューブでオーディオの体験上の「伝説」あれこれの伝説破り?をやっておられるお方かと想いますが、全て納得!オーディオマニアの新興宗教敵入れ込みに潜む穴を暴露されているお方だとおもいますが。。ちがったらすいません。  私のビッチェズ感?は「「どこまでも上から目線でのロックをやってみせた」と想いました。当時はウッドストック世代が全盛でロックが長尺アドリブでジャズに接近していて、全米や全英のヒットチャートになんと!クリムゾンやジミヘン(!)やクリームのライブ盤までもがチャートインするという異状とも言える時代でしたよね。すべては【戦争で徴兵されて死ぬかもしれない・・)という不安な心理があったのかもしれません。そしてマイルスは「どうだ。俺がやればこんなすごいロックができるんだぜ。」と力で圧倒するかの如き演奏で力をしめした。・・しかしマイルスの本領はその後再度のカムバック作である「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」だと思う。これぞマイルスがジャズとファンク、ハードロックをそのまんま融合させた真の意味での「フュージョン(融合)」であったと思う。今ふりかえれば「ビッチェズ」はヘッドロック(頭脳的ロック)の傑作とも思う。

人力飛行機さんからのコメント。

座談会の中でいくつか議題になってることがあって終わり間際に主さんも意見を言ってるんですが。たとえば
⑴マイルスにはユーモアがあったか。
これはアルバム・ジャケットには確実にユーモアあり。『On the corner』のマンガチックなテイスト。『LIve Evil』の裏にも珍獣。『Miles in the sky』はまるっきりかつての1950年代日本の怪獣映画のハシリ『宇宙人、東京に現る』の宇宙人。

それとですねえ。私、昨日あっと気づいて飛び起きた。『Bitches Brew』の最後のSanctuaryってあるでしょう?アレ。1966年放送の初代ウルトラマン。ハヤタ隊員で有名な。ベーターカプセルで変身の。あの第一回。あのなかで、ハヤタ隊員とウルトラマンが初対面するシーン。ウルトラマンが宇宙からベムラーを青い球になって追ってきた。青い球がハヤタ隊員のビートルと衝突。事故で仮死状態になったハヤタ隊員の夢の中にウルトラマンが現れる。「お詫びにお前にもう一つの命をあげよう」といってベーターカプセルを与える。ハヤタ隊員がウルトラマンと一体になるシーン。このシーン。背景に神秘的な音楽が流れてる。宮内圀郎(みやうちくにお)という方が作曲。この方、お誂え向きにジャズ畑出身だったらしい。このシーンのBGMがあのSanctuaryに似てると気づいた。だからSanctuaryって私、あの曲聴く前にも聞き覚えがあったんです。しかし長い間どこで聞いたか分からなかった。しかしついに思い出したのです。ってことは?Miles in the skyといいSanctuaryといい、マイルスって実は当時輸出されてた日本の怪獣映画やTVのファンだったんですねーなんと。それがMiles in the skyのあのジャケット。そしてSanctuaryに出てるのです。間違いない。

+ウルトラマンだけではなかった。よーくあのアルバムを思い返してみて。楽曲Bitches Brew思い出して。また別の日本のアニメとの横断線が。それは妖怪人間ベム。あの作品。第1作が1968年放送。元々アレって調べたら、海外に輸出されることを前提に作られた。なので設定が日本的ではない。主人公3者とも日本人ぽくないのはだから。あの作品。話が始まる前に妖怪人間の生まれる夜が必ず出てくる。そのシーン。「それは、いつ生まれたのか誰も知らない」そこでのBGMもまた楽曲Bitches Brewに似てるんですね。不思議と。あの曲Bitches Brewの展開に。今はYouTubeでも簡単に視聴できますから。確認できます。ちなみにあのアニメ。アメリカでは放送されなかったらしい。しかし韓国とオーストラリアでは放送。とあります。どっかでマイルスデイビス。見たんじゃないか(笑)いやいや怪獣やキワモノ好きな人は見逃さないですよ。ああいうのは。

そう考えていくと色んな事が符合する。

⑵あのアルバムの評価
これは主さんがおっしゃるとおり。まさにマイルスデイビス第二章の始まり。極私的にいうと、といっても油井正一さんもかなり同じだと分かったんだけど。ヴードゥー教という未開の宗教と、超近代に橋をかけた雄大な構想。それがあの楽曲Spanish Keyの突き抜けた展開。でよいと思います。あのアルバムのキレといい深みといい、並な感性でできるものじゃありません。歴史観があり宗教があり文明観があり、凄いんですよ考えるほどに。その穿った見方にまた堪えてしまう作品。なんですねー

本題とは全然関係ありませんけど、宮内圀郎さんという名前が出たので懐かしいな、と思い増田。
大昔ですが、仕事の関係で宮内圀郎氏のお孫さんと一時期仕事をしていたことがありました。
取引先の印刷所の担当営業の方だったんですが、我々の担当になってから半年くらいで辞めちゃって担当が変わっちゃったんだけど、あの後どうしたんだろうなぁ、と。
宮内氏は、「ウルトラマン」の他に、アニメーションの「ザ・ウルトラマン」の主題歌も作曲しており、底抜けに明るいというか前向きというか、子どもの頃は大好きなテイストでした(もちろん、宮内圀郎という作曲家のペンによるものだということは大きくなってから知ったのですが)。

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