スコット・ラファロ曰く「1000回聴け!」

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ベーシスト、スコット・ラファロは、ベーシスト、ゲイリー・ピーコックにこう言った。

「ボクなら1000回聴くね」。
~『スコット・ラファロ その生涯と音楽』より。

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先日アップした動画「【コメント返し】アート・ブレイキーとアンソニー・ジャクソン」(⇒こちら)にいただいたコメントへのアンサー動画をアップしました。

コメント

高松貞治さんからのコメント。

スコット・ラファロは白人ジャズ・ベースの開祖でスコット・ラファロ以後はすべてのベースで黒人を含めて影響をうけていて、ベースに関しては黒人の優位はほとんど意味がなくなっと言ってもいいと思っていいとおもいます。ビル・エヴァンスが、後半生思うように演奏できなかったのもスコット・ラファロがいなかったからだと思います。クリフォード・ブラウンのように早くして亡くならければ、その後どんな演奏やアルバムを残してくれたかと思うと残念でなりません。それにしてもスコット・ラファロの伝記でそんなエピソードが書いてあるとは知りませんでした。今度ぜひ買って読んでみたいと思います。良い本を紹介してくれてありがとうございました。自分も1000回ではなくても、100回は同じレコードを聴いてみたいと思います。

MrNOBUchanさんからのコメント。

私のジャズ歴は高校二年から始まり六十二歳の現在まで続いているのですが、「1000回聴いたアルバム」は、おそらく(数えたことありませんが)、ありません。

購入したばかりの初物を除けば、日々コレクションから抽出して回していても、頭から最後まで通して聴く、というのも、あまりなくなりましたね。

ただ、曲単位では、(もちろんこれも数えたことありませんが、感覚で申し上げると)1000回聴いた(かもしれない)演奏は以下です。

◯オスカー・ピーターソン・トリオ+1 with クラウス・オガーマン編曲指揮のオーケストラによる「Motions &Emotions」収録の「Wave」。

◯ビリー・テイラー・トリオ 「I Wish I Knew How It Would Feel to be Free」収録の「Pensativa」

◯アーマッド・ジャマル・トリオ 「But Not For Me」収録の「Poinciana」

◯チック・コリア&ゲイリー・バートン 「In Concert Zurich October,28,1979」収録の「Senor Mouse」「Bud Powell」

◯クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ5 「Cotton Club 1956 」収録の「Take The A Train」

◯デューク・エリントン・オーケストラ 「70th Birthday Concert」収録の、ピック・アップ・メンバーによる「Black Swan」

どれも、すこぶる楽しめる演奏です。

永井勉さんからのコメント。

取り上げていただきありがとうございます・・・W
ソロモンクなら50回以上聴いているかもしれません・・・W

御駄賃取郎さんからのコメント。

1000回は聞け・・・これはおそらくミュージシャン向けのお言葉だと想像しますが、自分の場合「アルバム全部まるごと各パートまで諳んじて口ずさめるアルバムは「サキコロ」と「ヴィレジバンガードの夜」(以上ロリンズ)の2枚のアルバムくらいでしょうか?それでもおよそ50年間かけても1000回は聴いていないです。(笑)しかし昨今ではこれだけ有名なアルバムを若いプロバンドがネタばらしせずにそのまんま全部ステージでコピーしているのを聴いて複雑な思いがしたものですが、こうなるといよいよ「ジャズのクラシック化」もきているな?と思います。まあ、せめてネタばらしくらいはしてほしいなあと思いましたが下手な演奏をきくより、これはこれでおもしろいなあとおもいました。・・・しかし若い観客の反応をみていると「すごい!」「すばらしい!」と拍手喝采する人も多く、(時代だなあ・・)とますます複雑な思いがしたもんです。

それは「音楽(創造的な)」ではなくて、「コスプレ」ですなw
そして、その「すごい!」は、「感嘆」や「感心」であって「感動」ではありませんなw

ま、それはそれで致し方のないことだとも思いますが…。
なぜなら、時として理解を得るのに時間がかかる創造的な産物よりも、聴きなれたもの、見慣れたものの再現のほうが脳味噌のカロリー消費が少なくて済みますから。
(人間の脳味噌は「省エネモード」に設定されているそうなので)

アニメのコスプレイベントが大いに盛り上がるのと同じような感じで、おそらく聴衆の目的は「創造的行為に立ち会う」というよりも、「経験の再現を共有するイベント」、つまりお祭りに参加する意識に近いんじゃないかな、と。

1000回に達するかどうかは分かりませんが、それくらいの意気込みで何度も何度も同じ個所を繰り返し聞いてはトランスクリプトする必要は音楽習得の過程では必要なことだと思います。
なぜなら、譜面上の音符の羅列をなぞるだけでは決して身に付かない「ニュアンス」「表現力」を身に着ける必要があるからです。
特にジャズの場合は「口頭伝承」的な要素の強い音楽なので、音符のカタチだけを綺麗になぞっただけでは「仏作って魂入れず」、大切なノリやニュアンスなどの要素がすっぽりと抜け落ちかねません。

だから、「1000回聴く」意気込みで、非音符の領域を身体に刷り込む必要があるんでしょうね。

しかし、そこまででは単なる「コスプレ」のレベル。

そこからが大変。
オリジナリティの追求です。

学習から真の自分のアウトプットまでは、おそろしく時間がかかるんですよね、芸術表現ってやつは。