ソニー・ロリンズの《ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ》はハード・コア・バラードなのだ。

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御駄賃取郎さんからのコメント。

サキコロこそはいうまでもなく「モダンジャズ究極の1枚」とおもいますが、個人的にはサキコロは「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」があってこそ・・とおもっています。もちろん1曲めから終わりまで完全無欠?とも思える奇跡の1枚ですが、個人的には「ユー・ドント~」こそ、このアルバムの白眉ではないかと思います。

(恥ずかしがり屋さんこそ、実は大胆)といわれますが、無口で物静かな男が恋をしても口にだせず、見かねた仲間におされて告白した・・・・そんな場面が浮かぶのです。そして1度堰を切るや、あふれんばかりの激情、想いのたけをぶちまけて周りを唖然とさせる・・・そんな妄想が浮かびます。

こんな「ハードコア・バラード」?って他にあるものでしょうか?(笑)

昔はトレーンのバラードにおける同曲との聴き比べがよくいわれましたが、私は圧倒的にロリンズ派です。「これぞ男の美学だ!」とさえ、思います。ジャズ史上最高のバラード演奏の一つだと思うくらいです。

いまでもサキコロがすべてワンテイクしか残されていないのかな??と不思議ですが、それならばビクターお得意の「テープを回しはじめてからの、ノーカット収録盤」はできないのですかね。ドルフィーの5スポット盤もある時期に演奏開始の前の時間が15秒ほど長くしたレコードがありましたが、緊張感が増して好きでした。

「サムシン・エルス」や「モーニン」もブルーノートの別テイクが発掘された今日、プレステッジに同じことはのぞめないならせめて「録音テープ完全収録版ドキュメント」?を完全限定盤としてでもだしてくれませんかねえ?(笑)

こちら

この嬉しいコメントにアンサーした動画をアップしました。

コメント

御駄賃取郎さんからのコメント。

投稿をおとりあげくださって、真にありがとうございました。こちらこそ本当にうれしかったです。
実は長年ジャズを愛好しつつ、サキコロについて語ることは(いまさらなあ・・・)という気もして少しはばかっていましたが、たまに話してもほとんど「ユー・ドント~」の話は出ませんでした。

私は、「日本人は圧倒的にA型とO型が多い社会なので、こうした明るい曲(モリタートなど)が真っ先に好まれるのかなあ?)と単純独断思考?しておりましたが、それなら(暗い演歌の世界)をも好む人もおおいのに、なぜこの「ユードント~」に言及されることがほとんどないのだろう?・・と少し不思議に思ってもいました。

まあ、それだけこのサキコロがレベルの高い粒ぞろいなのでその中では「ユードント~」はいわゆる「B面扱い」されるのかも?と考えてきました。。 しかし、BUT!! さすが!!(m(_ _)m)高野マスター!!!!!!
「我が意を得たり!」とはまさにこのことかあっ!(生きててエガったあ!)。と思いました。。(._.)v

いやぁ、以前アップした動画にはありがたいコメントをいただきありがとうございました。

「サキコロ」ヴァージョンの《ユー・ドント・ノウ~》は、テーマの部分からかなり崩して吹いているので、めちゃくちゃキャッチーで覚えやすいメロディの《セント・トーマス》や《モリタート》に比べると「口ずさみにくい」ということも、あまり話題の俎上に乗らない理由なんじゃないかと思っています。

尚樹 安藤さん⇒御駄賃取郎さん

ロリンズのバラードはほんとに沁みますよね。大好きです。オンインパルスでのエヴリシングルハプンズトゥーミーも大好きです。愛を語るのに、俺は不器用だけど、、俺の音を聴いてくれ、、みたいなですね。

高松貞治さんからのコメント。

私はもうジャズ批評最新号をAmazonで予約しました😊とても内容とても楽しみです😁すぐ買わないと高値がつきますからね!

流石!

博 橋本さんからのコメント。

普通この曲の邦題は『恋を知らないあなた』というのが多いのですが、日本ビクターから出た『サキソフォン・コロッサス』邦盤のこの曲のタイトルは「君は恋を知らない」という実にストレート😄
「やっぱロリンズ、カッコいいよな😆」と盛り上がった事も有りました。

御駄賃取郎さん⇒博 橋本さん

確信はないのですが、女性ボーカルでは「恋を知らないあなた」で、男性が歌ったり演奏すると「君は恋を知らない」となるのかなあ?と思っています。CD盤では英語のタイトルのママだったような。。

・・するてえと、ヘレンメリルで有名な「ユー・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム、トゥ(帰ってくれてうれしいわ)」あたりはチェット・ベーカー版では「帰ってくれてうれしいね」とか石原裕次郎版なら?「けえってくれてうれしいぜぃ!」とかならんのかなあ?(笑)

ちなみに私が考える英語原題の名邦題は「ふたりぼっち(ALONE TOGETHER)」ですが、世界中でも「女性言葉」を持つ言語は日本語以外には他にひとつぐらいだそうですが、それもふくめて、戦前の映画タイトルや文学作品には今ではまるで読めないようなタイトルも多かったように思います。

これは単にワープロやパソコンの影響だけとは思えず、やはり「敗戦」が影をおとしているような・・。

博 橋本さん⇒御駄賃取郎さん

多分そうだと思います。あとは『ユー・ドント・ノー・ホワット・ラブ・イズ』(例えばドルフィーのラスト・デイト)というカタカナ表記は多いですね。
十代の頃の、貧しい手持ちの枚数のレコードで盛り上がっていた楽しい思い出です。
その後は徐々に輸入盤が身近な物になり始め、日本盤の仕様もオリジナルをなぞる仕上がりが普通になり、邦題はあまり目にしなくなりました。内臓の解説書に目を通す機会も減りました。
以来、私の頭の中では『サキソフォン・コロッサス』以外での「君は恋を知らない」は無い事になっています😅

トミー・フラナガンに開眼したのはこの演奏です😃

私が持っている「サキコロ」は輸入盤なので、現在の日本盤はどう表記されているかわかりませんが、そういえば、他の誰かのアルバムの日本盤では「恋の味をご存知ないのね」という日本語タイトルを見たことがあります。

博 橋本さんからの返信。

これが一番多いですかね。ゆっくり調べてみます。

イヤダローさんからのコメント。

ロリンズの《you don’t know〜》、いいですね。「男のバラード」、わかります。ブルージーな感じさえ受けます。トミフラのピアノもクールです。

こういう、「脚下照顧」的な特集もありがたいです。スタンダード曲に限定すると、色んなジャズメンのバージョンを探して、その差異みたいなものが感じられて、よりジャズを楽しめます。

《枯葉》同様、この曲も、色々なアプローチ(料理)が可能な曲なので、様々なジャズマン(ヴォーカル)の聴き比べも楽しいと思います。

ちなみに、こんなのありますw
⇒https://youtu.be/T3BYOCXe8cQ

イヤダローさんからの返信。

スタンダードでも、アイラーの《サマータイム》のライブverなんか、めちゃくちゃ崩してますしね。テーマの部分を聴いて、「あぁサマータイムなんだ」ぐらいに。

「快楽ジャズ通信」の時代にも同様の企画をやっていらしたんですね。「快楽〜」を聴いて雲さんのチャンネルのリスナーになったんですよ。「こういう番組が欲しかったんだよ」って。前の形式もカッコよかったです。

そうだったんですか。
ありがとうございます。