日野皓正「ピットイン」ライヴの感想~昭和50年雑誌『jazz』読者投稿より

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1976年に発売された『jazz』7月号の読者ページ「improvisation」に掲載された、読者からの投稿を動画で紹介しています。

ピットインでヒノテル(日野皓正)のライヴを鑑賞された方の投書です。
なかなか興味深いことが書かれています。

コメント

長谷川孝二さんからのコメント。

ウィントンマルサリスのスタンダードタイムは、僕の場合先入観を持って聴いたにも関わらず「なんだ、めっちゃいいやん!」って思ったので、それ以来ウィントンアンチの意見はスルーしてます。でもウィントン嫌いな人がいる理由も聴けは聴くほどわかって来ましたし、つまらないと感じるアルバムもあります。

私もほぼ同意見です♪
唯一違うとすれば、アンチ意見をとり上げて動画作ってるところくらいですかね(笑)。

高松貞治さんからのコメント。

日野皓正もいいですけど、仲村彰のトランペットもうまいと思います😋仲村彰が参加している渡辺貞夫のアルバムなどアマゾンで高値で取引されてますね😁

初リーダー作の『渡辺貞夫』とかですか?
今、Amazonを見てみたら、定価のものもあれば、1万円近いものまでありました。
その差は一体……?!

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高松貞治さんからの返信。

私が知ってる仲野彰の渡辺貞夫に参加したのは「サダオ・ワタナベ・プレイズ」と言う7000円するアルバムだったと思います。あと仲野彰のリーダー作は「メディテイション」があってこれは4000円しています。仲野彰の関連のアルバムは高いですね!やはり仲野彰がメンバーに参加するかどうかで、値段は全然違うみたいですね。ちなみに私は、はっきり言って、日野皓正よりも仲野彰の方がトランペットがうまいと思いました😋

仲野彰の『メディテイション』というアルバムは、まったく知らなかったので、さきほどアマゾンで探してみたのですが、ジャケットの書体が、アルバート・アイラーのインパルス盤みたいな面白いですね。

ジャケ写もそそるので、ちょっと気になるアルバムとして頭の中にインプットされていまいました😃

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Ken Konishiさんからのコメント。

楽器はテクニックだけでは、聴衆に訴える事は難しいと思います。オリジナリティーが一番大切ですよね。あとは”汗臭さ”かなぁ。マルサリスは臭くないんです。人間味に欠ける感じですかね。バカテクだけでは面白くありません。。

長谷川孝二さん⇒Ken Konishiさん

ウィントンはそういう演奏も多いけど、実は沢山聴くと、かなり暑苦しいくらいの演奏も時々あるんですよ(笑)。
ウィントンマルサリスは【何かのスウィッチが入ると「ジャズメン」になる時がある】(笑)
って、じゃあ普段はジャズメンじゃないのか?って、そう、ジャズメンじゃない時も沢山ありますから(笑)。
「スウィッチ」入ったらテンション上がってリップを痛めるくらいブローします。

Ken Konishiさん⇒長谷川孝二さん

なるほど。もっと聴きこむ必要ありですね。

長谷川孝二さん⇒Ken Konishiさん

まあもちろん聴く聴かないは自由だと思います★こればかりは縁だと思ってるので無理に頑張って聴くのも違うだろうし(笑)。

Jさんからのコメント。

ウイントンマルサリス は 確か A&F  で ぶっ飛ぶようなキャラバン(スタンダードタイム)を聴いて 直ぐにレコードを 買い求めた記憶です
入力音源が とても小さいため ジャズ喫茶では おそらくボリューム最大限で鳴らしてくれたんでしょう     LPレコードでは ハウリングおきてしまうので CDで買いなおし(やはり小さい)やっと満足に聞けました     ライヴは 一度大きいホールで 聴きましたがうまいし 大きな音でした    ウェインショーター(ほんと小柄です)が ず~~とピアノにもたれて 吹いていたのが 印象的でした
                    J

ショーターって小柄だったんですか?!
コルトレーン同様、大男のイメージがありました。

Tetsuo Namba

1970年代中頃に日野皓正さんのライブを聴いたことがあります。音圧が非常に強く圧倒されました。勿論テクニックは凄いのですが、Woody Shaw の影響をかなり受けているなと感じました。
ちなみに、こんな日野さんは好きです。

じつは、私もウディ・ショウを感じていました。
もちろん時期にもよるのですが、1970年代後半のハル・ギャルパーのサイドマンで参加している作品なんかが力演で凄いし、ウディ・ショウを感じところがあります。
その後、ウディ・ショウ作曲の《スイート・ラヴ・オブ・マイン》を演っていたりもするので(たしかギターはジョンスコ?)、ショウのことはかなり意識していたんだと思います。
やはり、生だと音圧強いですか。

Tetsuo Nambaさんからの返信。

上手いトランペットは遠鳴りするので、更に音圧が強く感じられます。現在一番音圧が強いのは、文句なしにエリック・ミヤシロでしょう。何度もコンサートに行きましたが、PAが全く意味をなさないレベルです。

>文句なしにエリック・ミヤシロでしょう。
そうなんですか、納得!
と、全然関係ないところで納得しているんですが、昔、『仮面ライダー響鬼』という、楽器で敵を倒す仮面ライダーの番組がありまして(笑)、そこには「威吹鬼(いぶき)」というトランペットの音色で敵を倒すライダー(鬼)がいました。彼の必殺技「疾風一閃」の音色は、エリック・ミヤシロの音色なんですね。化け物退治も出来るほどすごい音色。と、判断されたのかどうかは分かりませんが、彼が起用されたのにも理由(音圧)があったのかも、と。
ちなみに、当時小学生の息子に、エリック・ミヤシロのサンプリング音がはいったトランペットのおもちゃを買ってあげたことがありましたが、朝から「パラリラ・パラリラ」とウルサクて仕方ありませんでした(苦笑)。

イヤダローさんからのコメント。

ヒノテルさん達のLPって、ジャップジャズとかいって、ロンドン辺りでは高値で売り買いされているって、どこかで読んだことがあるんですが、ホントなんですかね?

話しは変わりますが、エヴァンズの79年のブエノス・アイレスでの未発表ライブ版が2枚組で、近々、リリースされます。まだそういった音源が残っているんですね。

それは初耳で知りませんでした。
ケニー・ドーハムの《アフロディジア》といい、ロンドンの人は、面白いところに注目してきますね。

イヤダローさんからの返信。

確かに。90年代に「soul jazz」っていうレーベルが、ラテンジャズを集めたコンピ盤をシリーズ化していた時も、「おもしろいことやってるなぁ」って、聴いていましたが。ロンドンの着想ってなんかユニークです。

kogataさんからのコメント。

ウィントンマルサリスはジャズ 復興を目指しているわけじゃなくって アカデミズムと結びつけて古典芸能としてのジャズの地位向上目指しているんですよ 若手の育成とか南米音楽との交流とかもその一環 そのまま進んでいれば 日本の演歌業界みたいに 後継が困るような 将来が待っていた

博 橋本さんからのコメント。

69年に日比谷の野音で行われた第1回サマー・ジャズ・フェスティバルは夕方のテレビ番組で放映されました。
夏休みの終わりの8月30日で確か土曜日。
夕方の最終ステージが日野皓正クインテット。
日野皓正tp, 村岡健ts, 鈴木宏昌p, 稲葉國光b, 日野元彦drs
演奏した曲目は良く覚えていません。二曲程演奏したと思います。日野はその頃から流行り始めたレイバンのナス型サングラスと、当時サファリ・ジャケットと呼ばれていた上着の出立ちでフリューゲル・フォンも吹いたように思います。
その頃から大きく仰け反る格好がお気に入りの様で矢鱈、ブローしながら仰け反っていました。
正面から写したその姿が多分(???)『平凡パンチ』の特集頁に見開きで掲載されました。

”ALONE,ALONE AND ALONE”は高校の音楽室で聴き入りました。

日比谷の野音でもライヴされていたんですね。
69年といえば、私がまだ1歳の時です(笑)。
レイバンといえば、ハイノロジーを思い出しますが、当時は、カッコ良くて最高にトガッた日本人ジャズマンだったんでしょうね。
『平凡パンチ』にまで掲載されていたとすると、もはやジャズを超えて当時の時代の最先端を突っ走るカリスマ的存在だったのかも?!

《アローン、アローン・アンド・アローン》は、彼を代表する名曲ということは、ブルー・ミッチェルの演奏経由で知りました(順序が逆ですねw)。
あちらのトランぺッターにも影響を与えるくらいですから、当時の勢いは凄かったのだろうなと想像しています。

博 橋本さんからの返信。

69年(?)の冬に出たスイングジャーナルの巻頭のカラー頁にはサングラスを掛け、当時流行の黒いマキシ・コートを着て楽器ケースを下げ、線路をこちらに向かって歩いてくる日野皓正の写真が掲載されました。
これは『サンヨーコート』だったか『オンワード』だかと提携して広告をも兼ねていました。
ポスターにしてもおかしくない出来でしたが、写真の下の姓名の表記の欧文表記が
 ”TERUMASA HIRO” となっていたので、暫くの間は「ひの」さんなのか「ひろ」さんなのか本気で悩みました😅  
*演奏とは関係無かったですね😂

いえいえ、ファッションもジャズには重要な要素だと思いますよ!

川辺一弘さんからのコメント。

1971年から75年くらいに日野皓正をよくピットインで聴いてました。アルバムで言うとベルリンから車石のあたりです。途中から日野は伊豆に引っ込み、月一回東京にでてきてピットんで3日くらい演奏していたように思います。私はこの頃の日野が大好きでほんとにかぶりつきで聴いていました。音楽的にはコルトレーン~フリーという感じでしたが色々な影響を受けたうえでの独創だったと思います。曲は決まってるけどどこに行くか分からないのです。同じ曲でも毎回ちがいます。メンバーも元彦、板橋文夫、増田幹夫、岡田勉、宮田ひでお、植松たかお、守新治と若い人たちを起用して鍛えてました。
この頃の日野は素晴らしかったです。

>曲は決まってるけどどこに行くか分からないのです。同じ曲でも毎回ちがいます。
そうだったんですね!

貴重なレポートありがとうございました!!

川辺一弘さんからの返信。

かなりフリーの方によってました。

そうだったんですか。
カッコよさそうですね!

永井勉さんからのコメント。

ジャズ歴の浅い私は日野照正は一度も聴いた事がありませんでした・・・m(__)m
Tetsuo NambaさんのSoshu Yakyokuの感想は・・
凄いの一言です!!!
例えばですけどもう少しソロを聴きたいと思うプレーヤーとソロが長く途中で聞き流してしまうプレーヤーがいる思うのです・・・m(__)m
前者はマイルスで後者がコルトレーンかも・・・・・・W
圧倒的なオリジナル感をもったプレーヤーなんてジャズにおいてほんの一部の人たちだと感じてます・・・・
日野照正にはオリジナルティ―が足りない???
オリジナル感が薄いとか考えている事自体、プレーヤーに寄り添わない身勝手な幻想だと思います・・・m(__)m
だって、日野照正の Soshu Yakyokuのプレーですが本当に凄いプレーヤーはもう少し聴きたいというもどかしさを残して曲が終わってしまうんですよ・・・

あの演奏は素晴らしいというか、凄まじいというか、とにかく入魂!ですよね。
この気迫、演奏に臨む姿勢が聴いている人を揺さぶるんでしょうね。

おそらく『jazz』に投稿された読者の方も、ライヴ鑑賞中にはノックアウトされまくっていたはずです。

でもまあ、投稿する以上は「一言モノ申す」的なポーズになってしまったのでしょう。
高飛車・難解・批判的な評論が有難がられていた時代が時代ということもあったのかもしれませんし、手放しに絶賛するだけだとアホと思われるかもしれないから背伸びしなければという思いもあったのかもしれません。また、投稿する雑誌も雑誌ですから(当時発刊されていた雑誌の中では『jazz』がいちばん硬派だったんじゃないかと私は思っています)……などなどの背景を差し引いて考えると、やっぱり、この投稿された方も「ヒノテル大好き」ファンだったと思いますよ。

永井勉さんからの返信。

さすが・・・・・・W

尚樹 安藤さんからのコメント。

日野さんのプレイは渡辺貞夫/チャーリーパーカーに捧ぐ というアルバムが好きです。コンディション最悪の日野さんに、2曲目で全員退場させ、、ソロで 言いだしかねて!を。でそのまま、次の曲へ、。で、えーもーはじめてるぞと、、他メンバーステージへ、、しかしナベサダさんは無視してソロで吹きまくる、、かたわらで日野さん  ここにいますよー、吹かせて🙏、、とアピール、、しかし無視!!やっとのことでソロへと、、これがまたすごいんですよねー。唇の調子悪いなかこれだけのソロ。で、やっとカルテットへ戻るという。好きなアルバムです。