粟村政昭・著『モダン・ジャズの歴史』(スイング・ジャーナル社)の第Ⅰ章「ビ・バップとは?」の箇所を読んだ動画をアップしました。
分かりやすい分析と解説。
なかなか勉強になります。
コメント
永井勉さんからのコメント。
そこなんです・・・リズムは跳ねていてもメロディーは8拍子なんです・・・
不思議なんです・・・スロウなフレーズは跳ねているのに速いフレーズになると8拍子に変わるんです・・・
初めて感じたのはジョーパスのジャンゴでした・・・
何が起きているんでしょうね・・・あっしには解りません・・・W教えてマスター😅😅😅
あっしにも、よ~分かりません(汗)。
ただ、組み合わせの妙というか、スイカに塩かけるとより甘く感じるというか、他の楽器と合わさることによってノリやハネが変わって聞こえてくることっていうのはありますよね。
私もベースはじめたての頃は、同じような疑問を感じていたものです。
ベースの先生からは、「跳ねすぎ、もっとイーブンに、もっとフラット(平坦)に、ハネるとダサくさくなるよ」というような内容の注意されたことがあるのですが、その時は、メリハリなしに弾いたら4ビートっぽくならないのではないか?と思ったものです。
しかし、ドラマーのシンバルレガートに合わせて弾いたものをプレイバックすると、あら不思議、けっこう脈打っているというか少しハネた感じに聞こえるではありませぬか。
さらに、この上にピアノがのっかると(アマチュアです)、「おーい、ピアノさん、かなり跳ねてませんか?」と心配になるほど、ウィントン・ケリーもどきになっちゃうんですよ。
ピアノの人にそのことを指摘すると、いや、そんなことはない、跳ねているつもりはない、というんですね。
私と同様、ジャズピアノの先生からは「跳ねるな、ダサい」と口酢っぽくいわれているとのこと。
おそらく、ジャズ楽器初心者の多くは、抑えろ、テヌートで、スタッカートするな、音と音をつなげ、というようなことを指導されていると思います。
それでも、跳ねないように弾いている人たちの演奏が合わさると、跳ね気味に聞こえてしまう不思議さがありますね。
聴覚ではなく視覚になっちゃいますが、 2015年にネット上で「白いドレス」か「青いドレス」かの写真について議論が巻き起こったことを思い出しました。ロイヤルブルーとブラックのドレスも、光の加減次第では白と金に見える場合もあり、シンガーのケイトリン・マクニールの投稿で一気に有名になりましたね。
あとは、線の長さの錯視も思い出します。
同じ長さであるはずの線が、一方は相対的に短く、他方は相対的に長く見えるミュラー・リヤー錯視(見たことあるはずなのでぜひ検索してみてください)なんかは、まさに、周囲の状況次第では、見え方が変わるという良い例なのではないかと思います。
あと、平行線が歪んで見えるツェルナー錯視や、2本の線が歪んでみえるヘリング錯視なんかも一度は見たことある有名な錯覚図がありますが、これらの図(絵?)を見ていると、人間の脳の情報処理が、実際の通りそのままには認識されるとは限らないということがよく分かります。
同じ長さの線なのに、違った長さに見える。
まっすぐな平行線なのに歪曲して見える。
これと同様、一人ひとりの楽器奏者は跳ねていないのに、合わさると跳ねて聴こえる。
聴こえてくる音に対する脳の情報処理も、視覚の情報処理と認識と同じようなものではないかと私は考えているのですが如何なものでしょう?
いわゆる「聴覚の相対性理論」ってやつですね😁
kamaichi2002さんからのコメント。
粟村さん、筆がさえわっていますね。楽理に浅い医師がここまで書けるのは、彼が「もの凄い聴き手」であることの証左です。これからも「粟村本読み」続けてください。すべてのジャズ愛好者にご紹介ください。
僕が、個人的にお貸しした価値があったというものです!
でも、これは返してくださいねwwww(期限は無限ですが)。やはり「座右の名著」です!
>これは返してくださいねwwww(期限は無限ですが)。
返しますよ~ん。
ただ、これを「声だし全読み」で読み切るには、まだまだ時間がかかりそうですが……。
だから、「期限無限」はありがたいです。
たしかに「もの凄い聴き手」であり、整理・分類もピシッとしていますね。
最近はあまりお目にかからない難しい漢字(言葉)も散見されますし、勉強になります。
粟村氏のジャズとジャズマン、そしてジャズの歴史と変遷に対しての深い洞察力は、本職が医師ということと関係しているのか、していないのかはわかりませんが、たしかに医師は患者の身体的・感情的状態に敏感であり、共感する能力が求められますから、パーカーのようなクリエイターがやってきたことに対しての共感や、彼らが残した音に没入できる感受性が人一倍あったのかもしれませんね。
ジャズ音楽の即興性や鷹揚さと、医師に求められる厳格さとは、一見相容れないように思えるかもしれませんが、ジャズマンは既存の楽曲に対して即座にアドリブで高度なフレーズと紡ぎ出すのと同様に、医師も臨床状況に応じて柔軟に対応し、病状の変化に適切に対処する必要があるため、ジャズの即興性と医師が臨床判断や問題解決においての柔軟性は、案外相通ずるものがあるのかな?なんてことを先ほどまで酒の酩酊頭でボンヤリと考えていました😅
で、夜が明けて、空が明るくなりはじめると、いや、待てよ、これって別にお医者さんに限らず、多かれ少なかれどんな職業にも柔軟性と即興力は必要かもしれないなぁなんても思ったりして、一体どっちなんだよ?のグルグル状態に陥り、気が付くと結構眠くなってきたので、もう寝ます、おやすみなさい😂