シェリー・マンのドラムがなにげに凄い『ザ・ポール・ウィナーズ』

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バーニー・ケッセル、シェリー・マン、レイ・ブラウンの『ザ・ポール・ウィナーズ』を動画で紹介してみました。

聴けば聞くほど味わいのあるアルバムだと思います。

<コメント/h2>
永井勉さんからのコメント。

こんにちは、永井です・・・W
ザ・ポール・ウィナーズを再度聴いてみました。
バーニー・ケッセルを聴きたいと思い、音源は持っていたのですが
ドラムの凄さ??? 全然わかってませんでした・・・涙
自分はギター弾きなのでバーニー・ケッセルのフレーズとかテクニックとかが気になって
その他のプレーヤーの音や全体のサウンドがあまり耳に入ってきていませんでした・・・涙
今、一通り聴いてみたのですがブラシでこれだけキレがあるプレーって凄いです・・・!!
早い曲、特に 01 – Jordu 09 – Nagasaki などは圧巻ですね・・!!
他のJAZZギターアルバムでも、ギター以外の楽器が聴けるような耳になりたいです・・涙・・・!!

永井さん
最近は、ジム・ホールとかケニー・バレルやウェスのような、あたたかくて膨らみのあるギターの音色ばかり聴いていたんですね。
で、久々にケッセルを聴いてみた。凄いけど、音色が……。先述したギタリストたちに比べると、キンキンに張った細い弦を鳴らしているような音?(実際は違うかもしれませんが)に聞こえてしまったんです。いったん気になると、どんどん気になって気になって。で、ドラムの音に耳を緊急退避させると、あらまぁ、凄い、ドラム凄いじゃん、地味に凄いじゃん、力強いうえに、曲を「わかった」上で悠然とサポートしてるじゃん!シェリー・マン凄ぇ!となって、今回の感想となりました。
他の作品のケッセルは、決して嫌いじゃないんですけど、なんででしょう、最近感じたこのアルバムのケッセルのギターの音が、なんだか気になっています。ギタリストの永井さん的にはどう感じますか、このアルバムのギターの音?

永井勉さんからの返信。

永井で~~~す こんばんは・・・・・・W
バーニー・ケッセルの音色が細いと感じるのは
いろいろな要因があると思います・・・私偉そうです・・・W
第一はピックアップの違いだと思います・・・ウェスもジョー・パスも
ハムバッキングなのに対してバーニー・ケッセルはシングルコイルを使っている
映像をよく見ます 甘い音より立ち上がりの鋭いシングルコイルの音の方が
好みだったのでは・・・???
次に弦ですがJAZZギタリストではあまり使わないチョーキングがよく出てくるので
もしかしたら少し細めのゲージを使っている可能性があります・・・???
次にピッキングの強さですが・・少し弱いです。
チャーリー・クリスチャンとパット・マルティーノのピッキングを聴けばわかると思います。
彼らは野太い弦を張りながらも強烈にピッキングしているのでガンガンきますよね・・!!
私も個人的にはウェスとジョー・パスなどの太くて温かい音色が好みなのですが
youtubeなどでプロのJAZZギタリストの人たちの動画を見ていると
リスペクトしているギタリストがバーニー・ケッセルとかグラント・グリーンだったりとか・・・
長々とすいません・・・涙・・・音でしたよね・・・
多分他のギタリストと被るのが嫌で独自の音色を模索していたように思えます・・・!!

ありがとうございます。すごくよく分かりました。ピックアップの差って、ものすごく影響ありますよね。ベースでもそうですから(位置とかも)、ギターだともっとなんでしょうね。

yasさんからのコメント。

ドラムの音が良いですね。レコーディングエンジニア(ロイ・デュナン)との相性もあるかも知れませんね。
西海岸=コンテンポラリー=デュナン。東海岸=ブルーノート=ヴァンゲルダー。目指す音がかなり違いますよね。

>目指す音がかなり違いますよね。
そのとおりだと思います。
リアルをとるか、迫力をとるか。
コンテンポラリーとブルーノートは、レーベルカラーがまったく違っていて面白いですよね。

re: baldさんからのコメント。

過小評価されがちなシェリーマンにスポットライトが当たってうれしいです。
直接的すが細かくシャープなリズム感は安心感を与えてくれます。ドラムはローチやブレイキー等黒人勢だけのものじゃない!

おっしゃるとおりですね。テクニックはもちろんのこと、それだけではなく、音楽性が高く、演奏全体を俯瞰する目と耳を持った素晴らしいドラマーだと思っています。

kamaichi2002さんからのコメント。

雲さん! なにをいまさら、とう感じですよ。黒人ドラマーと、白人ドラマーの相違という視点で語ってくださるとありがたいです。メトロノーム(正確な定速ビート)でブルースをやることの空虚さです。わかりにくい表現で申し訳なし。

ん?
何が「何をいまさら」なのかがよく分からないですが、もしこのアルバムのシェリー・マンの凄さに私が「いまさら」ながら気づいたという点であれば、まさしく、まさに「何をいまさら」であります。いやはやお恥ずかしい。シェリー・マンやバディ・リッチって、一部のアルバムをのぞけば、ちゃんと真面目に聴いていないんですよ。
ブルースのお話しから派生するかどうか、は、分かりませんが、ブルースやヒップホップなど黒人発祥の文化を白人や日本人が表現することによって生じる「本質剥離」的な現象に関しては、私の場合は冷やし中華的というか、山下洋輔的というか、そういう独自性が芽生えるのであれば、それはそれで大歓迎派です(作品にもよるけど)。たとえば、エヴァンスやキースら白人が演奏するブルースや、板橋文夫の渡良瀬などはまさに、本場中国で生まれた拉麺が因数分解・再構築された冷やし中華的パラダイムシフトとでもいうべき……、と、私のほうが何言ってるか分からんですよね(汗)。

kamaichi2002さんからの返信。

妄想的な意見で申し訳ありませぬ。ダメな黒人ドラマーもいますし、凄い白人ドラマーもいるんですね。
もう何を言ってるかわかりませぬ。
おゆるしを!

doramuさんからのコメント。

私は若い頃jazzドラム叩いてて多くのドラマーに影響されました。
中でもこのシェリーマンはとても好きなドラマーで掛け合いのソロなどはタイム感が独特で、アマチュアが聴くと拍の頭を見失うんじゃないかと思うほど癖があって素晴らしいです。
ソロの時に唸り声が聞こえることがあり、多分ハーモニーを歌ったり裏を感じたりしながら全体の流れを作ってるように思います。
とても興味深い語りをありがとうございます。

>アマチュアが聴くと拍の頭を見失うんじゃないかと思うほど癖があって……
ああ、たしかに言われてみれば、そうですね!

ほんと、聴けば聞くほど独特です、シェリー・マンは。

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