スタンダード博士 ジョン・コルトレーン

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動画「【コルトレーン超入門13】ジョン・コルトレーンのバラード表現〜たとえばコートにすみれを、たとえばライク・サムワン・イン・ラヴほか」(こちら)に視聴者さまよりいただいたコメントを紹介した動画をアップしました。

コメント

龍 大阪さんからのコメント。

いつも、コメント返しをして頂き、ありがとうございます。
ロリンズの話が出てきたので、また、これまでジャズ評論家があまり話してこなかった視点を書いてみたいと思います。
それは、ロリンズは、「グロー」とか「グロウル」と呼ばれる奏法を多用している、ということです。
そのグロー奏法ですが、まあ、やり方は単純で、自身の声帯でうなりながらリードを鳴らす奏法です。しかし、使いこなすのは難しい。
声帯から出る音とリードの音が混ざって、濁った音になるというか、ザラザラした音になります。

このリンクが、丁寧に説明しています。(⇒こちら
例をあげると「傷だらけの天使たち」のオープニングテーマが、ほぼ全編グロートーン使ってると思います。
古くはデュークエリントン楽団で、サックスのみならず、ペットやトロンボーンも使ってます。それにワウワウカップを併せて使って、ルイ・アームストロングが「ウェイ、ウェイ」と歌ってるようなサウンドを生み出しています。
私は、昔から、「あのロリンズの音のザラザラ感はなんだろう? ちょっと、他のサックス奏者とは異質だな」と思っていたんですが、最近、「そうか、グローを使っていたのか」と気づいた次第です。
喩えとしては、大福の中のアンコに「つぶあん」と「こしあん」がありますが、コルトレーンの1960年ぐらいまでの音が「こしあん」だとすると、ロリンズの音は「つぶあん」なんですよね。この喩えで通じるのか?(笑)
それで、その視点でロリンズの演奏を聴き返すと、本動画で言及されてるサキソフォンコロッサスの「You Don’t Know What Love Is」の出だしは、かなり強めのグローかけてます。「バグスグルーブ」B面の「エアジン」のイントロとか。あと、「オレオ」のロリンズのアドリブソロ部分も軽くグローかけてるように聞こえます。最初の入りをサブトーン気味に吹き始めるのですが、サブトーンにかすかなグローをかけて、ロリンズ独特のザラザラした音にしているのではないか。
ロリンズは、低音域でも中高音域でもグローをかけられるし、その強度も弱めにかけたり強くかけたりと自在です。
1950年代以降、グローを積極的に使うサックス奏者が少なくなったのは、やはり、パーカーとコルトレーンの存在だと思います。グローをかけなくても、きめが細かく、そして、太くて存在感のある音を出したので、他の奏者も、それに追随したのかと。コルトレーンの場合、最低音に近い音で、「ブフォーーー」とやる時、もしかしたら、グローをかけてるかもしれません。

これは、「My One And Only Love」の演奏だが、グロー使いまくってますね。もうね、演歌に出てくるサックスかと(笑)

勉強になります!
ありがとうございます。

私、ロリンズのグロウ大好きなんですよ。

特にジャズ初心者の頃、渋谷の「スイング」で「1982年のモントリオール」の映像を観て完全にノックアウト! ロリンズ大好き症候群になったのは、今考えれば、ロリンズの「吹きまくりっぷりビジュアル」と、それと完全一致するかのようなグロウの音色だったんだなと思います。

特にモントリオール映像は、《マイ・アンド・オンリー・ラヴ》もイイんですが、1曲目《ヒア・ユー・カム・アゲイン》もいいんですよ。
ボビー・ブルームのギターソロの後に再登場するロリンズが好き過ぎて(特に5分10秒目の「ミ♭ミ♭ミ♭」のミ♭3連発)、そこの箇所だけ何度もVHSビデオを巻き戻しては見返すということを繰り返していたものです。アホですね💦

もう、ブリブリではなくバリバリ。
気持ちえぇ〜!🤣

こういう音は、エレキベースにエレキギター2台というエレクトリック楽器多めの編成でも映えますね。グッと前に出てくる力強さがある。

もちろん、この音色って、曲次第では、ド演歌、ド田舎、ド昭和なド根性哀歌になってしまいますが、それはそれでなんかニッポン人DNAがムズムズすることも否めません😆

ご紹介いただいた動画で解説者の方は「太陽にほえろ!」のメインテーマを吹かれていましたが、いやぁぁぁ〜、ええっすねぇ🤣🤣🤣

学生時代、アルトサックスやテナーサックスのの奴らがよく練習の時に冗談でグローをかけまくった音色で、間抜けなフレーズを吹いて遊んでいたのですが、皆で大爆笑していました。

演歌っぽいフレーズや、ハーモニックマイナーのスケールを適当に吹くだけでも、なんだか「それっぽく」なるw
で、マイナースケールで吹き、最後のフレーズだけ、メジャースケールの3度を混ぜて急に明るい感じ?にすると、非常に間抜けで腰砕けになります。いやぁ、面白かったなぁ。

そんな彼らが吹くグロウの音をもっと聞きたい私はライブでも披露しようと、スリーコードでグローをするためだけの曲を作ったことありますもんw
Cm、Fm、G7のスリーコードで、非常に単純な構成とメロディのナンバーなんですが、これがまた、グローで吹かれると似合うのなんの、気持ちとしては「昭和パロディ」な「ギャグ」のつもりだったのですが、なぜかこれを聞いた年配の教授(注:レフトアローン大好き)なんかは、「いいねぇ!」「心がこもってるねぇ!」「沁みるねぇ!」なんて大絶賛してくれました(爆笑)。
ニッポン・ソウルな演歌ハート直撃って感じだったのかもしれませんw

そんな私もロリンズのグローが大好きなわけで、やっぱりベタで野暮な感じもするかもしれませんが、グローの破壊力はとてつもないものがありますね!

いやぁ、やっぱりロリンズいいなぁ、ロリンズ最高!

コルトレーン?
知らん!(笑)

とにもかくにも楽しく懐かしい気持ちにさせてくれて、ありがとうございました!

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2024年11月28日