ジョーヘン ヘリコプター説。

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サンジョルディさんからのコメントが面白いです。

【ジョーヘン・ヘリコプター説、あるある】

ジョー・ヘンダーソンのイメージは、<旋回>、<浮遊感>、ですよね⁉︎(確認)

飛行物体にたとえると、

ハードバップど真ん中のハンク・モブレーは、<飛行機>です。アドリブの中に、離陸・上昇・下降・着陸、の<起承転結>があります。

ところが、ジョー・ヘンダーソンのアドリブは、最初から空中に浮かんでいて、ひたすら旋回し、下降せずに終わるという、浮かびっぱなしの<不思議なヘリコプター>です。言わば、<ジョーヘンコプター>でしょうか?

「じゃあ、ジョン・コルトレーンは、何か」ですって?<ロケット>ですよ。ひたすら上昇し、<惑星空間>までいくんですから(笑)

話を戻して…。
ジョーヘンのヘリコプター・アドリブを聴いて、「フワフワ浮かんでいて、気持ちいいー」と思う人と、「フワフワしすぎて、気分が悪くなったー」と言う人に分かれるでしょうね。遠足の観光バスのサスペンションと同じです。
また、周りをぐるぐる回るのですから、<中空構造>や<うつろ>を感じて、「結局何が言いたいねん?」とツッコむ、せっかちな人もいるでしょう。

ですが、この旋回テナーこそ、<新主流派>にぴったりなのです。
その好例が、ピート・ラロカの『バスラ』です。中東風のモチーフを叩くラロカに、ジョーヘンのテナーが、まるで<ヘビ使いの笛>じゃないですかー。ぐるぐると、とぐろを巻いて、笛と一緒にコブラもゆらゆら踊りそうです。

つまり、ジョーヘンは、「回って回って回って、浮かぶぅ〜」、でした。

えっ、「ウェイン・ショーター は、飛行物体にたとえると何か」ですって?

UFOですよー(笑)

こちら

サンジョルディさんの喩えがとても面白かったので、それにこたえる形で動画をアップしました。

モブレー⇒飛行機
コルトレーン⇒ロケット
ジョーヘン⇒ヘリコプター
ショーター⇒UFO

いろいろな飛行物体がありますが、
それぞれ皆、特徴がありまして、
それは、テナーサックス奏者にもいえますね。

この違いを、的確に喩えてくれたサンジョルディさんに感謝!

コメント

で、さっそくサンジョルディよりコメントをいただいております。

コメント返し、ありがとうございました。
コルトレーン・ロケットの<切り離し>は、思いつきませんでした。さすが😄
おっしゃる通り、ハンク・モブレーは、<プロペラ機>ですねえ。

マッコイ・タイナー『ザ・リアル・マッコイ』を久しぶりに聴いてみました。ジョーヘンのテナーは、何か外国の言葉を喋っているようですね。とても論理的に感じます。
奥が深い気がしますが、
でも、やっぱり、ジョーヘンって<チョー変>(褒め言葉)
です。

ジョーヘンはチョーヘン。
たしかに、たしかに!

動画ですすめたアルバムは『リアル・マッコイ』。

リーダーはピアニストのマッコイ・タイナーですが、ジョー・ヘンダーソンのテナーサックス表現もわかりやすいですし(パッション・ダンスとか)、とても聴きやすいアルバムです。

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ふたたびサンジョルディさんからのコメント。

【60年前からのメッセージ、あるある】
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ『ファースト・フライト・トゥ・トーキョー』(61年録音)
何と60年経った2021年世界同時発売です。

拍手、歓声、指笛…初めてジャズ・メッセンジャーズを見た日本人観客の熱気が渦巻いています。ジミー・メリットのソロでは、「ジミー!」という掛け声も…

オススメは、「チュニジアの夜」
スタジオ録音の『チュニジアの夜』の秩序あるアンサンブルとは異なり、もう熱狂、混沌、歓喜、です。
演奏が終わったかと思うと、リー・モーガンのソロが<ひねり>まくり、今度は終わったかなと思うと、ウェイン・ショーター のソロが<あやしく>始まる…
そう、スタジオ盤で演奏された<ちょっとクサイ>演出ですが、ライヴでは盛り上がります。

「モーニン」では、『サンジェンマンのジャズ・メッセンジャーズ』とは違ったリー・モーガンのソロが楽しめます。

「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」では、モーガンはミュート・トランペットで、マイルスとは一味違った、穏やかな世界を披露します。その次のウェイン・ショーター のソロが、モーガンへの<アンサーソロ>になっています。むむっ、只者ではないぞ、ショーター 。

また「ナウズ・タイム」では、アート・ブレイキーの長尺ソロも…「長いぞー、ブハイナ!」と言いたくもなりますが、観客はきっとうれしかったでしょうね。

60年前の、メッセンジャーズからのメッセージ、
しみじみと、確かに受け取りました。

『ファースト・フライト・トゥ・トーキョー』、心して聴きます!

再びサンジョルディさんからのコメント。

【洗練されてて泥臭い?、あるある】

『レス・マッキャン・イン・ニューヨーク』(パシフィック・ジャズ、61年録音)

レス・マッキャン・LTD.がスタンリー・タレンタインやブルー・ミッチェルと共演したライヴ録音です。

4曲目の「ア・リトル・3/4・タイム・フォー・ゴッド・アンド・コー」
何てくどくてアーシー、しかし、都会的?、むむっ?

藤本史昭さんのライナーノーツに、「初期のマッキャンは、アーシーさが内蔵されているが、きこえてくる音は意外とあっさりしている」という趣旨の記述がありました。まさに。

そこで…。

「音色は洗練されていて、フレーズは泥臭い」と私なりに解釈してみました。
だから、何か引っかかる魅力があるのですね。

<音色が洗練されていて、フレーズが泥臭い?>、あっ、スタンリー・タレンタインもだ、そうかあ(笑)

『レス・マッキャン・イン・ニューヨーク』を思い浮かべたら、なぜか、ジュニア・マンスが浮かんできたので、このようなコメント返しをしています。

ピアノだとあっさりに聞こえますが、これをオルガンにすると、かなりコテコテになっちゃいそうですね。
和音連打や特定のフレーズを繰り返すことで盛り上げようとする(高揚感を得ようとするところ)アプローチは、けっこうゴスペルの影響が濃いように感じます。

ブルージーというよりはゴスペリー(?)な演奏が多いですよね、マッキャンは。

この逆がジュニア・マンスですかね。

けっこう根っこにあるフィーリングは泥臭いと思うんですけど、弾き方やフレーズは洗練されているように感じます(『ジュニア』とか)。

スリー・サウンズのジーン・ハリスの2歩手前くらいのあっさりさ♪

それに対してのサンジョルディさんからの返答。

@Jazzな話 高野雲 さん
レス・マッキャンが<ゴスペリー>、確かに😆
何かジャズとは違う文法を感じます。

ジュニア・マンスは、音色が確かに<重くてアーシー>ですね。しかし、フレーズは洗練されているように感じます。おっしゃる通り。
ジョニー・グリフィンの『JG』では、ジュニア・マンスは、まるで<あの時の>スコット・ラファロのように、グリフィンのソロに<ぐいぐい>食い込むバッキングで驚きました(笑)

おお、グリフィンの『JG』ときましたか。

私からの返答。

@サンジョルディ さん
JGでは、絨毯のようにたくさん和音を敷き詰めてますね。
ま、邪魔に感じないのが、さすがセンス!って感じです。

それに対してサンジョルディさんからのコメント。

@Jazzな話 高野雲 さん
なるほど。<マンスのセンス>ですねー😄

マンセンス!って感じですね。←それは学生運動時代によく使われていた言葉(?!)