ギャラいくら? CTIレーベルでのお仕事話

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『スイング・ジャーナル』誌のバックナンバー(Swing Journal 1987年6月号)に、「70年代スタジオ・シーン裏話」という連載記事があり、デヴィッド・マシューズが語るCTIレーベルでの仕事の話が面白かったので、動画で紹介してみました。

コメント

高松貞治さんからのコメント。

以前の動画での、Jazz 1975年5月特別増刊号を高野雲さんが紹介していて、非常に欲しいと思い、古本屋などでつてを頼りに、探しましたが、とうとう見つかりませんでした😭

そうなんですか。
そんな希少盤でありがたい本を「鎌倉殿」はくださっていたんだ!
もう鎌倉に足を向けて眠れません。

Ken Konishiさんからのコメント。

ジェームズ・ブラウンは脂っこかったですね。嫌いではないのですが、聴いているうちに胃もたれ気味になります。同時期ですと、オーティス・レディングが好きでしたね!程よい黒さで歌も上手い方でした。飛行機事故で亡くなってしまったのが、今でも残念です。

たしかに、炭酸飲料とマムシドリンクぐらいの差は感じますが、今の世は、『ジェームス・ブラウン&オーティス・レディング』なんていうベスト盤CDが670円くらいで売られている時代なんですよねー。(こちら
「あの時代のソウル」くらいな感じで、ひとくくりにされちゃってる感じがします。

Ken Konishiさんからの返信。

JBとオーティスは同じソウル・ミュジックでも、全くの別物ですよね。JBは濃厚豚骨ラーメン。オーティスはあっさり系醤油ラーメンでしょうか。。

ですよねー。そう思います。

TM MTさんからのコメント。

デビッドマシューズのプロデュースのJBのアルバムって「ヘル」ですかね・・「ペイバック」もそうだったかよく憶えてません。「ヘル」は素晴らしいですよ。アルバムがトータルよくまとまっていると思います。でも曲間に ジャワ〜〜〜ンという謎のドラの音がなりますw
JBの元で長年よく我慢されましたね。嫉妬深いというより「やから」ですから。JBの元恋人なんか、暴力のストレスで癌発症して死んでしまいました。(「ピュアダイナマイト」の二つ折りジャケットの中に写真のってる人)

『ヘル』、聴いたことないので聴いてみます。
まあ、そうですね、「やから」ですねw
いろいろな逸話がありますけど、そう考えると、たしかに5年もよくもったなと思います。

K Nさんからのコメント。

NK
70年代以前のJAZZ FUNからは何故か忌み嫌われていた印象のCTIですが、結構レベル高いです。Antonio CarlosJobimのTideは今でも愛聴しています。BossaNovaの隠れた名盤だと思います。タイトル曲のTIdeはWaveと同じコード進行で、先にリリースされたWave(キリンのジャケット)への返歌のような格好になっています。おしゃれですね。天才のやる事は違います。

サンジョルディさんからのコメント。

【知らないとは言えないジャズ好きご隠居と、空想好きな八っあんの会話、あるある】

[八っあん]
ご隠居、一部の硬派なジャズファンが、CTIをあまり評価していない理由を考えたんでさあ。

[ご隠居]
お前さんは、いつも唐突じゃのう。クリード・テイラーのCTIじゃな。クリード・テイラーは、「ジャズの大衆化」を目指していたというから、硬派なジャズファンは、大衆化=<俗っぽい>ととらえたのじゃろう?

[八っあん]
へえ。確かにヨーロッパや日本のジャズファンは、「ジャズは芸術音楽」ととらえる傾向がありやすからねえ。
でも、もう一つの理由は、<時代>でさあ。

[ご隠居]
ふむ。CTIなどのフュージョンが入ってきた時の1970年代中頃のことかの?
それまではフリージャズが隆盛を極めたのう。

[八っあん]
へい。ご存じのように70年代初めまでは、社会運動が盛んでやした。当時の日本の若者は、アフリカ系アメリカ人のフリージャズを社会に抗議するものとしてとらえ、自分たちの運動と連動するものと考えた節がありやす。

[ご隠居]
そのアンダーグラウンド文化のまだ冷めやらぬ日本に、フリージャズを追いやる形で出てきたのが、和み系のCTI/フュージョンじゃったから、「体制側に日和った(ひよった)」と感じるのかも知れんの。
だとすると、その70年代リアルタイム世代ではない、後の時代のジャズファンは、CTIを受け入れやすいのかの?

[八っあん]
そこでさあ。問題は、70年代リアルタイム世代の、後のジャズファンは、どのレーベルからジャズにのめり込むかなんでさあ。たいていは、ブルーノートあたりで、ジャズにのめり込みやすでしょ?

[ご隠居]
ブルーノートのアルフレッド・ライオンと、CTIのクリード・テイラーとでは、目指す方向性が正反対じゃからのう。

[八っあん]
ブルーノートは、理想とするジャズを記録するために、東海岸ジャズをとことん<こってり>にしやした。

[ご隠居]
一方、CTIは、ジャズを広めるために、とことん<あっさり>にしたのじゃな。

[八っあん]
へえ。つまり、ブルーノートの<こってり>アフリカ系アメリカ人ジャズに慣れ親しんだジャズファンは、
「CTIは、ヨーロッパ系アメリカ人に<寄せて行った>」と感じると思うんでさあ。

[ご隠居]
ヨーロッパ系アメリカ人にアピールしたという点では、モータウンを連想するのう。エレキ・ベースの16ビートが席巻した時代じゃ。

[八っあん]
へい。
だから、いっそのこと、「CTIは、ヨーロッパ系アメリカ人にも受ける、ポップな<あっさり>ジャズ」だと認識すべきでさあ。
フレディ・ハバードの『レッド・クレイ』やスタンリー・タレンタインの『シュガー』であっても、もうブルーノートのようなジャズではなく、
「普段ジャズを聴かないヨーロッパ系アメリカ人リスナーも取り込むために聴きやすくした音楽」と考えるべきでさあ。まあ、ロン・カーターとかは、もともと<あっさり>だと思うですがね(笑)

[ご隠居]
お前さんの話を聞くと、CTIの中で評価の高いのが、ヨーロッパ系アメリカ人であるジム・ホールの『アランフェス協奏曲』というのも、象徴的に思えてくるのう。

[八っあん]
まあ、現代は、アルバム単位で聴かず、AIが選んでくれた曲単位で聴く時代になりつつありやすから、今後は、レーベルや時代の違いにこだわらないファンが、大部分になるかも知れやせん。

>「普段ジャズを聴かないヨーロッパ系アメリカ人リスナーも取り込むために聴きやすくした音楽」
なるほどね~♪