侘び寂びドーハム ケニー・ドーハム の「そこ」がいい!

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先日アップした動画「トランぺッター、ケニー・ドーハムの魅力」(こちら)に動画視聴者さまよりいただいたコメントに対してのアンサー動画をアップしました。

【コメント返し】侘び寂びドーハム ケニー・ドーハム の「そこ」がいい!

コメント

ノエルNoelさんからのコメント。

長いこと、静かなるケニーのほのぼのしたイメージしか無かったですが、
他のアルバム聴くとだいぶ違くて面白いです☺️

けっこうハードなものやシリアスなものもありますからね。

Kawai Andyさんからのコメント。

コメント返しの動画、有難うございます!
音楽も大好きですが、美術やアートも大好きなのでそういう考え方で音楽を分析しがちなクセが、つい出てしまいます。さすが雲さん裏千家で作法を学んでいたんですね、ビックリです!

数か月ではありましたけど、「学生割引き料金」で、けっこう安い月謝で先生にお世話になっていたことがあります。
自分の不器用さとガサツさを痛感いたしました……(泣)。

人力飛行機さんからのコメント。

いやいや!私が率直に言うとですね。皆さん、ケニー・ドーハムを貶す人、持ちあげる人も両方いるんだけど、いやいやケニー・ドーハムが気の毒ですよお(笑)なんで酒場のBGMじゃダメなんですか?あのQuiet Kennyてアルバムを偶然入ったBARで聴いたって方、どれかのコメントでいらっしゃったけど、問題作になってるんで気軽にYouTubeで聴いたら、あのアルバムってBARに合うんですよ。私が感じたのは、「ここらでちょっと売れ線のアルバムやっとこうか!」みたいな話が彼の周囲であがってきた。いわゆる万人受け、誰でも気楽に聴ける、お薦めできる、そういうジャズアルバムをここらでやっておこうみたいな話があったんじゃないか。たとえば

レコード会社「ドーハムさんもさあ、リラックスしてたまには吹きたいんじゃないですか?ちょうどね、ウチの専務が親しい全米飲食店組合の会長がいるんですけど、酒場で抵抗なく流せるジャズのレコードはないのかってその方に専務が訊かれてるんですよ。あんまりガンガン聞こえなくって話の邪魔にもならなくって、お酒が美味しくなるジャズ。そういうのないのかと。そいでねーここらで1枚それっぽいの録っておこうと今企画会議中なんですよ。どうですか?ドーハムさん。やる気ないですか?ちなみにですね、今話に出た会長の傘下にある店舗には、必ず買ってくれるよう組合から話はつけてあるんです。つまりこれは一定枚数の売り上げは既に上がってるも同じ。しかもドーハムさんの演奏が国中の酒場で流れるということでもあります。決して悪い話じゃないと思うんですが」ドーハム「そんな話があるんですか。あーそうだなあ・・どうしようかなあ」レコード会社「ちなみにですね。この話、ドーハムさんが1番目です。仮にドーハムさんが断った場合、また別のトランペット奏者に頼まなきゃいけません。しかしできれば早いとこ決めちゃいたいんですよね。長引かせたくないんです」ドーハム「ああ、そうなの?ふー・・酒場でねえ流されると。専務の懇意のお知り合い・・・うーん。あー・・・そうだな・・やっとくかあ。ちょうど私もここらでまとまったおカネが欲しいなあて思ってたとこなんですよーよし!わかりました。やりますよ」レコード会社「やあ!ありがとうございます!これで専務の顔も立ちますよお。助かります!」みたいな会話がレコード会社との間でこのとき、あったとしても不思議ではない。というのも、日本でもジャズって取っつきにくい音楽で有名。ドーハムの時代、すでにアメリカでも、複雑な演奏展開ゆえ、高次な音楽といわれる一方、どうやってレコード売るのか、コンサートに来させるか、ミュージシャンの生活を保障するのか、関係者は頭をかかえていた。そこで舞い込んだ、飲食店組合からのこの依頼。レコード会社が喜んだのは言うまでもない。しかし問題は、いったいそんなレコードを誰にやってもらうかということだった。ただでさえ気難しいジャズミュージシャンの連中に、飲食店で酒呑みながら聴いて、ますます酒が入るレコード、そんなレコード誰がやりたいと思うだろうか。レコード会社は頭を抱えた。そのとき1人のスタッフがこう云ったのだ。A「そうだ、彼がいる!」B「誰ですか?」A「彼なら断らないですよ。ケニー・ドーハム」B「そうだなあ・・ケニー・ドーハムねえ」A「彼は演奏の幅が広い。リーダーもやればサイドメンもやる。フリーとも組むし、ハードバップとも組める。それにね・・」B「なんですか?」A「(小声で)彼、結婚を考えてる女性がいるらしいんですよ。近々、籍入れたいって言ってたらしい。そういうときっておカネが要ると思うんだなあ」B「ほう、なるほどね。頼んでみます?」A「そう。訊いてみましょう。とりあえず」みたいな話があったのではないか。

だいたい日本でもナベサダさんがCMに出たり沢山売るために頑張ってるし、日野皓正さんは松田聖子の曲を書いて「夜のヒットスタジオ」で共演。わざわざトランペットを吹いてる。いつだったかの紅白歌合戦で、吉田拓郎が歌う簡単なコード進行の自作の曲のバックで日野皓正、渡辺香津美、大西順子、日野元彦、らが演奏を務めたこともある。退屈なので間奏で勝手に好きなようにアドリブを演奏してたらしい。このように、一部の愛好家が匿ってしまいがちなジャズを広めるためにまた売り上げを伸ばすために、ジャズミュージシャンは協力を惜しまない。しかし、こういう、ジャズを一般に広めるための努力を、誰が責めることができよう。自分の音楽を洗練させるだけでなく、ジャズという、愛好家が匿っていく音楽を、少しでも広めて、かつ、ミュージシャンの生活を考えていこうとする努力を。ケニー・ドーハムが仮に、酒場で流されるレコードを、酒が進むBGMになるレコードを、レコード会社に頼まれて録ったとして、誰がそれを責められようか・・・これだってジャズ。私はそう考えます。ちなみに聴いたのですが。Quiet Kennyの翌年録音されたアルバムKenny Dorham Memorial.聴くと速射砲のように速吹きしてて、あのQuiet Kennyで特に変わったわけではないと分かりました。

daisuki comojodanさんからのコメント。

このアルバムを利休になぞらえるお話し、興味深いですね。個人的には
静かなるケニーは松尾芭蕉の世界だと思っていました。I had a claziest dream から old folks の流れは 「古池や…」の風景。録音もキレイで池の水にカエルが
チャポンと静かに飛び込む姿が浮かんできてしまいます。

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