「教えて!あなたが好きな白人ジャズヴォーカル」(こちら)にいただいたコメントを紹介した動画をアップしました。
コメント
永井勉さんからのコメント。
私が思うのは黒人ジャズボーカリストが圧倒的に歌が上手いと思うんです・・・
でも時々アニタやジュデーみたいに白人でも表現力が豊かな人がいますよね・・・
多分ですけど、黒人ジャズボーカリストと白人ジャズボーカリストでは歌い方が違うと思います!!!
またまた多分ですけど語尾のビブラートが太いか細いかの違いがあると思います!!!
エラは最後まで安定したビブラートで語尾を歌い切ります・・・
一方、ジュデー・ロンドンの語尾は弱弱しく枯れていくんです・・・
おっしゃる通りだと思います。
ヴィブラートなどは、オペラ歌手などをみるに、体格が大きく関係しているように思いますね。
人力飛行機さんからのコメント。
ここの動画は私にとってはわりと勉強のために拝聴することも多いんですけど。今回のはまさしく勉強、でしたねーjazz vocalて意味が分からないし。なんのことを指すのか。しかし今回も実際に色んな音源を検索して聴いてみることで、ああ、そういうことか。声を楽器のように、マイルスがペットでやるように、声でプレイするのか。
それが分かったのが検索して出てきたOn Green Dolphin Street – Anita O’Day 1963On green Dolphin Street – MIles Davis live at Stockholm 1960
で、アニタ・オデイはここでまさに声を楽器のようにして、中心になりメロディーやるだけじゃない。スキャットしたり他の楽器と掛け合いしたりソロ取らせたり。ああ、声で楽器みたいにやってる。コレか。この曲、マイルス&コルトレーンの1960年ストックホルム公演ので知ってた。それもUPされてた。このマイルスの音源とアニタ・オデイの音源と対照させると、〈アニタ・オデイのvocal:マイルス・デイビスのtrumpet〉=〈jazz vocal:jazz instrument leader〉の対比式が見える。
+この上のアニタ・オデイの動画で、バンドメンバーに個々のソロを取らせているアニタ・オデイの姿って。こっれは、70年代前半、エレクトリックバンドを率いて幾多の謎のワウワウ演奏?を繰り広げたころの、あのマイルスの面影。これはまた不思議だし興味深い。なんだかここでのソロを指示するアニタ・オデイの姿が女マイルス(笑)。以下動画05:00,22:24,29:00、45:18にメンバーを凝視するマイルス。動画のアニタ・オデイそっくり。
Miles Davis- October 27, 1973 Konserthuset, Stockholm [NEW SOURCE]
ヴォーカルでこういうことやってるのは無知だったので面白かったですね。ちょっとアニタ・オデイって洋服姿の美空ひばり?が歌ってる姿を彷彿とさせる。美空ひばりのほうがアニタ・オデイを参照してたんだろうけどたぶん。アニタ・オデイみてて美空ひばりがアニタ・オデイを参考にしてた可能性はありますね。ファッションといいメイク髪型といい。どっかから情報仕入れて。で洋楽やるときはアニタ・オデイ風に。当時はそうやって向こうの曲歌う時は「アニタ・オデイみたいなこんな感じじゃないのかなあ。そうでしょ?高野さん」みたいに知識ある人に確かめながらやるしかない。
美空ひばりの洋楽の参照元まで視えてくる。面白いですね。
初期の美空ひばりのファッションってロカビリー風というようなイメージがあったんですが、違ってたっけ?
ロカビリー風からイメチェンして、アニタっぽいドレスっぽい衣装になってったのかな?
すんません、美空ひばりは全く詳しくないんで……。
人力飛行機さんからの返信。
下記の動画。岡林信康が美空ひばりとの交友を喋ってる動画なんですが。途中6:00くらいから、岡林に曲を贈られて、歌ってみせているシーンが出てきます。その髪型やメイクが、アニタ・オデイを思わせる。いや似てますね。
岡林信康、美空ひばりはジャズシンガーでもある!
次に1967年ブルーコメッツと共演したシングル「真っ赤な太陽」をテレビで歌う美空ひばり。これまたアニタ・オデイ風が出てますよ。髪型メイク・ファッション。やや踊りがダサいですが(笑)やはりアニタ・オデイは全体決まってる。美空ひばりのはどっかぎこちない。ひばりさんには失礼ながらちょっと笑える。
Hibari Misora with The Blue Comets “Makkana Taiyo (Red Sun)” in 1967
上のコメントで私が上げたOn Green Dolphin Street – Anita O’Day 1963のアニタ・オデイと「真っ赤な太陽」でブルコメと共演する美空ひばり。似てる。というか、一生懸命にひばりがあっちの歌手を参考に仕上げた。感じが伺えますよねー襟がピカピカ光ってるのがむしろチープだってことに気づかないでやってるのが、時代ですよねー
御駄賃取郎さんからのコメント。
中村とうよう氏の本はこれまで1冊も読んだことがないので、あくまでも個人的偏見なのですがm(_ _;)m
これまで私はこうした氏の意見に納得したことはありません。特にヴォーカルなど、人間の生身がさらされるジャンルにまで分析・解析するなんて・・・(よけいなお世話だ!せいぜいおりこうさんが「理論武装?」しとれ)
としか感じてきませんでした。評論家と自称している以上、なんらかの理屈をいわなければならないとは思うのですが、自分にとっては「共感度・説得力=皆無!」のお方だなと思っています。m(_ _)mこんなもん、「八代亜紀は何故すごいのか?」なんぞというテーマを述べているにしか感じられません。
「好きかきらいか」だけだと思います。だから歌謡曲に専門書・解説書がないのだと思います。(かつて、それ風な雑誌は存在したようですが、継続しませんでした。ジャズの評論家にもヴォーカルを主力に語った人はせいぜい、2~3人程度、それも編集者が選んで「好きこそものの上手なれ」として売り出したように感じていました。
今のジャズは「歌を忘れたカナリア」?のようであり、「正直に歌って見なさい」というとやれ「モードがぁ!」
と逃げを打つ・・まるで「聞かせてやるのだ芸術を!」という風に感じます。。歌謡曲はまだ諦めていません。逃げずに新しい魅力を模索・提示しています。ジャズはあの、「政治の季節」を経験した世代の声があまりに大きく影響力を持っていたので、今はその残滓をしゃぶっているだけのように感じています。