ブルーノートの『ブルー・トレイン』唯一のブルーノートでのリーダー作

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ブルーノートの『ブルー・トレイン』というアルバム。
コルトレーン唯一のブルーノートでのリーダー作ですね。
他にサイドマンとして参加したアルバムは何枚かあるけど。

しかし、素晴らしいジャケットだと思いませんか?
印象的なジャケットゆえ、ある種コルトレーンのアイコンにさえなっているように感じます。

この表情、この色合い。

うーん、ミントキャンディ舐めてるだけなのに、大胆なトリミングと着色、そしてタイポグラフィだけで、これほどまでに哲学的な表情、求道者的たたずまいを発するビジュアルになってしまうとは!(笑)

しかし、内容は本当に素晴らしい!
コルトレーンらしいアルバムともいえますが、それ以上にブルーノートらしいアルバムともいえるのです。

このアルバムを紹介した動画をアップしています。

コメント

R Kさんからのコメント。

お疲れ様です。そしてお久しぶりです。
〝ブルー・トレイン〟いいですよね。大好きなアルバムです。この表題曲はブルースなので、コード進行が決まっている分、よりフレージングのトレーンらしさが解る様に思います。そして、トランペットのリー・モーガン、トロンボーンのカーティス・フラーと、なんとも贅沢な3管編成のフロントラインですね。これも誰か違うメンバーだったらこの録音にはならなかったのでしょうね。個人的に、実は一番好きなコルトレーンのアルバムです。

話は逸れますが、〝鉄チャン〟に〝ブルー・トレイン〟と言うと、〝夜行寝台列車〟を思い浮かべます。機関車に引かれた客車が夜の中を走ってゆく情景を重ねて思い浮かべたりします。

お久しぶりです。
私も、やっぱりブルートレインを思い浮かべます。
「富士」とか「はやぶさ」とか「日本海」とか、昔は魅力的な寝台特急がたくさんありましたね。もちろん乗ったことはないのですが、小学生の頃は、『鉄道ジャーナル』や『鉄道ファン』などの鉄道雑誌をめくりながら、乗りたいなぁとため息をついていました。

特に、「富士」は、東京から西鹿児島まで24時間ちょっとをかけて駆け抜ける「最長列車」だったと思いますが、乗ってみたいと思う反面、東京から鹿児島まで24時間かけて行く人って、どんな人だろう? なんて疑問にも思ってました。まあ、九州方面に帰省する人とかなのかなぁ?なんて思ってましたけど。

これを牽引するEF65という牽引車が結構好きで、Nゲージでも人気だったような気がします。ブルーノボディのEF65に、ブルーの客車。まさにブルートレイン。

しかし、個人的には、「日本海」などを牽引していたED75が好きでしたけど、こちらは赤いボディの「レッドトレイン」ですねw

おっしゃる通り、《ブルー・トレイン》はブルースゆえに、かえって各演奏者の個性やフレージングが浮き彫りになっていますね。
カーティス・フラーの出だしなんか、まさにテーマの出だしのメロディをオマージュしているかのようで、わかりやすい上に味わいもあり、まずこの曲で最初に虜になったのはフラーのトロンボーンでした。
リー・モーガンの出だしもたった数音でコルトレーンを「食って」いてカッコいいですね。
というか、ドルフィーとの《インプレッションズ》にしろ、ロリンズとの《テナー・マッドネス》にしろ、コルトレーンやよく共演する管楽器奏者から「食われる」なあ(笑)。

で、肝心のコルトレーンのブルースプレイなんですが、これがまた複雑怪奇。
カッコいんだけど、なんだか複雑な思考過程の末に出てきたかのようなフレーズ。だけど、音には説得力がある。だけど、シンプルなことを却ってややこしくしている感もあり、まあそこがコルトレーンのコルトレーンらしいところだと気持ちよく聴けるようになるまでには、結構時間がかかりました。

コルトレーンのリーダー作なのに、他のサイドマンたちにはすぐに親しみを感じたのですが、肝心なリーダーのプレイを楽しめるようになるには、結構時間がかかってしまったという、珍しいアルバムでした、私にとっては。

サンジョルディさんからのコメント。

すばらしい解説でしたー☺️

『ブルー・トレイン』は、だいたい<25日に1回>のペースで聴いていますー(笑)

<ブルーノートけいさつ・サイバーパトロール隊>のサンジョルディより😎

ありがとうございます。
というか、早っ! またもや見つかってしまった💦
それにしても、「25日に1回」とは、絶妙なペース配分ですね。

サンジョルディさんからの返信。

そうなんですー、<絶妙>なんですー(笑)
愛聴盤は、<順番に>聴くようにしていますが、
『ブルー・トレイン』は、25日に1回聴くぐらいの、
<特別待遇愛聴盤>なのですー

<ブルーノートの語り部>のサンジョルディより

私の場合、『ドドズ・バック!』なんかがそれくらいのペースかもしれません。
1ヶ月よりは少々短いスパンくらいが丁度良いのです。

御駄賃取郎さんからのコメント。

高野雲さん・・。・・・はずかしながら、この解説をきくまで、これは(当時(中2病?)罹患中??のトレーン得意の「指シャブリクセ」から一瞬指を離した瞬間を激写!した名シーンだ”と自己確信しておりましたあ!m(_ _)m・・・あるいは、もしやもしや!の「お薬(ヤク)シャブリ真っ最中の激写!とか・・。

しかしコルトレーンをとりあげると視聴回転数が増えるスピードがはやいですね。^^
割と入門初心者のお方をも意識された構成のようにも思いますが、グ!であります。

コルトレーンの解説で、これほど簡明にだれにでもわかりやすい語り、あるいは本は世界広しといえどもここだけでありませう!トレーンの音から集めていけばサイドマンもきっとお気に入り
が見つかると思います。

・・私の場合・・・「便秘に一発!!コルトレーン!!」という経験から、便秘薬として「イン・ジャパン」が愛聴盤として効きます。^^; どうぞお試しください;;。

ありがとうございます!

>「便秘に一発!!コルトレーン!!」
😆
いいですね、なんだか勢いがあって🤣

>コルトレーンをとりあげると視聴回転数が増えるスピードがはやいですね。
そうなんですよ。
試聴時間も収益も綺麗に1.5倍になるんですよ。
なんだかんだで、日本においては「ジャズファン」というよりは「コルトレーンファン」が多いのではないかと思うほどです。
もちろん、自覚的に「俺はあくまでコルトレーンファンなのであって、他のジャズには興味ない!」という人もいるのでしょうが、多くのジャズファンは、自分はジャズファンだと自認しつつも、結局のところは「コルトレーンが好き・気になる」という人が非常に多いような気がします。『スイング・ジャーナル』の最終号の表紙がコルトレーンだったのも、なんだかそれを象徴しているかのようです。

ま、ジャズマンもジャズのレコードも膨大ですから、これらを満遍なくカバーする人って、よっぽどの変人か、職業として色々知ってて詳しい、かのどちらかでしょうからね。

歌謡曲に置き換えてみればわかるんですが、かつて柏原芳恵と榊原郁恵と河合奈保子が好きな歌謡曲ファンってたくさんいたと思いますし、キャンディーズとピンクレディの両方が好きだという歌謡曲ファンがいても「あの時代のものが好きだったのね」と納得できます。

しかし、松田聖子も沢田研二も淡谷紀子もおニャン子クラブもディック・ミネも雪村いづみも美空ひばりも岡田有希子も石野真子も田原俊彦も浜崎あゆみもチェッカーズも荻野目洋子も華原朋美も松山千春も本田美奈子も南沙織も三橋美智也も中山美穂も天地真理も小泉今日子も一世風靡セピアもフランク永井も山口百恵もシブがき隊も森昌子も光GENJIも麻丘めぐみも米米CLUBも原田知世も石原裕次郎も石川ひとみも男闘呼組も欅坂46も郷ひろみも斉藤由貴もWinkも石野真子も中村メイコも吉川晃司も桜田淳子もTHE虎舞竜も太田裕美も岩崎宏美も江利チエミも鶴田浩二もEXILEも浅香唯も島倉千代子も松本伊代もペギー葉山も三波春夫も薬師丸ひろ子も少年隊もうしろゆびさされ組もチェッカーズも堀ちえみも西城秀樹も伊藤つかさも福山雅治も岡崎友紀もAKB48も岡田奈々も一世風靡セピアも岩崎良美も笠置シヅ子も全部好きだし、それぞれレコードも持ってます!という人がいたら、それはかなりのマニアか、放送関係の職業の人か?になっちゃいますよね😆

だから、ジャズファンとはいっても、コルトレーンやスタン・ゲッツ、あとはビル・エヴァンスやオスカー・ピーターソンぐらいが守備範囲かな? あとは、フュージョン時代のナベサダのアルバムとかは昔買ったかなぁ、というぐらいの人がたくさんいても、まあ別段おかしくはないんですよね。

むしろ、上にランダムに書いた歌手の名前以上にジャズマンの名前を知っていて、かつ彼らのレコードやCDを持っていて、それぞれのミュージシャンの個性や作風を把握していて、それにも飽き足らず、まだまだ足りない、もっと聴かなきゃ、集めなきゃ、俺の知識や所有枚数なんてまだまだ……だなんて言ってるジャズマニアは、はたから見たら「異常」に見えるのかもしれませんねw

龍 大阪さんからのコメント。

ブルートレイン・・・これはブルースなのですが、普通FのブルースにするところをE♭のブルースにしてるんですよね。だから、フレーズをコピーしても、「あんまり使えねえ」、とか思ってしまった。Fでやりゃあいいじゃん、って思うんですけど、そこがトレーンなのですね(笑)
そして、テーマからするとマイナーブルースみたいに思えるのですが、メジャーブルースだったりする。
コンセプトとしては、バグスグルーブなのかもしれません。マイルス師匠への献上だったのかな?
「モーメント・ノーティス」は、私がコルトレーン至上、もっとも、好きな曲。
この意味をいろいろウェブで調べましたが「突然の通告」みたいなのが、一般的みたいです。
私としては、「瞬間的な気づき」「突然の悟り」みたいに思ってます。
ここで、トレーンは、自分の作曲に関する、ある種の悟りを得たのだと。
そう、考えると、面白いじゃん(笑)
あと、B面も地味に良い。「アイム・オールド・ファッション」。渡辺貞夫も演奏してたような。マイルスも、おそらく、そうだったと推測しますが、スタンダードバラードについては、その歌詞も、十分に斟酌して音にしていたのが、コルトレーンだったのではないか。

そうなんですよ、Eフラットなんですよ。
私も、なんだよE♭か〜と思ったクチです。
Fより♭が2個増えて面倒なだなぁ、と😅

とはいえ、Fでやるよりもコクと深みが増しているようで、この重量感、この堂々とした感じは、さすがブルーノートとカーティス・フラーとブルーノート様様だと今では思っておりまする。