RRRとビートルズ・ジャズとドルフィーのメモリアル・アルバムとマイルス・イン・ザ・スカイとキリマンジャロの娘

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先日、「グルーヴするベース!ファンクなベース/JBのリズムセクション/マイケル・ヘンダーソン!」というタイトルの動画をアップしました。

この動画にいただいたコメントに返信した動画をアップしました。

インド映画の「RRR」に、ビートルズに、マイルスの『イン・ザ・スカイ』に『キリマンジャロの娘』と、皆さん、色々な方面に造詣が深いですなぁ。

コメント

永井勉さんからのコメント。

1968 – Filles De Kilimanjaro
1968 – Miles in the Sky
1969 – In A Silent Way
3枚ともいいですねえ~~~
Bitches Brewの前夜と言う感じですか・・・???
静かに16ビートに移行していく感じがいいですねえ~~~
ショウター4部作からいきなりBitches Brewに
行ったわけではないんですね・・・感激
話は変わりますが同時期に Water Babiesという
LPが出ていますよね 私はこの音源は凄く好きなんですが
雲さん的にはどうなんでしょうか・・・???

お、かゆいとかついてきましたね〜

そういえば、まだ紹介していなかったかもしれませんが、ウォーターベイビーズ私大好きですよ。

特に1曲めなんかは、完全にショーターの世界(マイルス傘下においての)ですよね!

うーん、いい感じ。

ソーサラーとかネフェルティティが好きな人にはたまらん!音世界なのではないでしょうか。

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杉田一雄さんからのコメント。

マイルスはおっしゃるようにストリートに目を向けていたのは確かでは。
ランボルギーニや、ニューヨークのアパートに住むには金はかかるでしょうが。
今もジミヘンとやってるテープやつくばの科学万博の時の録音を誰か持ってるはずだとブートを探してるやつがいるのですから、

「キリマンジャロの娘」や「マイルス・イン・ザ・スカイ」は好きです、
ジョージ・ベンソンのギターはもちろん、ジョー・ベックやバッキー・ピザレリとやってるのなんかが今は聴けて、
「コンプリート・イン・ア・サイレントウェイ」なんかのコンプリート物を聴いて、「あ~なるほど」と合点がいきますが、
そんなものを聴けば聴くほど正規盤のテオマセロの凄さが、マイルスの凄さを感じるのですね~、
マイルスは「解説」なんぞのバカなことはしませんし、聞いても「コールイットエニシン」(知らんがな!)ですから😆
一発聴いて解るピーターバラカンさんや中山康樹さんとは、、違いますから。
と、いつも支離滅裂、くだらないコメントをつらつらと失礼しました。

>そんなものを聴けば聴くほど正規盤のテオマセロの凄さが、マイルスの凄さを感じるのですね~、
おっしゃるとおりです。

ただ、テオ・マセロは、CBSを離れた後、後年、マイルスの未発表音源、つまりスタジオで録音された「習作」が、ボックスセットやコンプリートというカタチで、世間に発表されることを嫌がっていたようです。

まあ当然ですよね。

自分が担当していた才能あるミュージシャンの「完成されていない音」「自分が良しとしなかったクオリティ」が、じゃんじゃん世間にさらされてしまうことに対しての憤りに近い気持ちを持つことは、本当にマイルス惚れ込んでいた証拠。

自分がある時期、懸命にプロデュースしていたミュージシャンのプライベートまでもが商売道具になってしまっているという気持ちだったのでしょう。

スタイリストやメイクの手が入る前のタレントやアイドルの無防備な姿が世間にさらされて商売道具になっていることに対する怒りに近いものなのかもしれません。

とはいえ、そのような「ミッシング・リンク」に接することによって、我々マイルスファンは、より一層マイルスに愛着を持つことが出来るのですが……。

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龍 大阪さんからのコメント。

名前の思い出せなかった奥さんは、フランシス・テイラーです。おそらくマイルスがもっとも愛した女性。1958マイルスなどに収録されている「フラン・ダンス」は、彼女に捧げた曲。ダンサーだったから。

そうでした、フランシスでした。
ありがとうございます。

動画をアップしたあと、「なんだ、フランシスじゃん」と思い出したのですが、後の祭り。
いやぁ、アドリブで話していると瞬間的に思い出せないワードが出てくることが多いので、いつも冷汗です……。

『1958マイルス』の《フラン・ダンス》は名曲、かつリリカルな名演ですね。《グリーン・ドルフィン》とともに、このアルバムを代表するナンバーだと思っています。

龍 大阪さんからの返信。

返信ありがとうございます。「マイスルインザスカイ」は、youtubeで改めて聞いてみると、なかなか意味深ですよね。

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ビートルズがデビューしたのって、ウィキペディアで調べたんですが1965年ぐらいなんですよ。マイルスとしては、それを脅威に感じてたのかもしれません。昔、渋谷陽一さんだったかな?ラジオで「ビートルズってえのは、つまるところボーカルグループなんだよな」みたいなことを言っていて、その根拠として、曲の始まりがボーカルから始まる曲が多いということ。意外とそれは合っているんじゃねえかと。「ヘイ・ジュード」とか「ヘルプ」とか「イエスタデイ」とか、いきなりボーカルから入ってくる。
そのころのマイルスは、ウエインと組んで難解な音楽を繰り広げていた。フリージャズの一歩手前で複雑なことをやってたというか。
そこで、ビートルズが登場。声の力ですべて納得させるサウンドが登場した。
エルビィス・プレスピーにはさほど脅威は感じてなかったと思う。なぜなら、彼の楽曲は、所詮、ブルースのフォーマットに則って、それをエンタメにしただけだから。
しかし、ビートルズは、ブルースとは別の、なんだかわからないロックだったから、マイルスは焦ったのだろう。
私の結論を言うと、人の声という圧倒的な説得力のある武器を持ったロックバンドが現れて、それに対してインストゥルメンタルを主としてきたジャズメンは、どう対抗したらいいんだろう、という、そんな模索な時期が「マイルスインザスカイ」。一曲目は「stuff」これは、ちょっと英会話講座みたいなのテレビで見てたのだけど、「素材」とか料理の材料みたいな感じでネイティブな人たちは使っているみたい。ハービーがローズを弾いてる。二曲目が「Paraphernalia」。これは、装置とか「がらくた」みたいな意味。一曲目の食材を使って一品料理してみましたよ。みたいな感じかな。曲の言葉選びもインテリというかスノッブなマイルスやショーターらしい(笑)。二曲目は、ハービーがやってたことをジョージ・ベンソンがやるという。ジャズギターというのは昔からあるのだが、ロック的にカッティングのリズムギターみたいなのは、ジャズ畑の人はあまりやらなかった。それをマイルスはベンソンにやらせたんだ。それに答えたベンソンのセンスもすごいと思う。以上・・・

サンジョルディさんからのコメント。

【<パラレルワールド江戸>思いつきで話す熊さんと、知らないとは言えないご隠居の会話、あるある】

【熊さん】
ご隠居、グラント・グリーンの『抱きしめたい』を聴きながら、ある<発見>をしやした。

【ご隠居】
お前さんは、いつも<藪から棒>じゃのう。
グリーンがザ・ビートルズのカヴァーをしたアルバムじゃのう。じゃが<発見>というのが、嫌な予感がするわい。まあ、言ってみなされ。

【熊さん】
まず、1つ目の<発見>は、あのジャケットでさあ。若い娘のアップでやんす。あれは、ブルーノートには、珍しいんじゃねえですかい?

【ご隠居】
ジャケットは、英語圏では、<カヴァー>と呼ぶがの。まあ日本風に<ジャケット>と呼ぶことにしようかの。ふむふむ。一部のジャズ好きは、ブルーノートのジャケットについて、ある特定のイメージを持っておる。楽器や楽器ケースを持ったり、タバコをくゆらせたり、サングラスをかけたりするジャズマンの写真が、少ない色で印刷されたイメージじゃ。主に1500番台の印象じゃと思うがの。
1500番台で、女性のジャケットを思い出すと…
ユタ・ヒップの『ヒッコリー・ハウスのユタ・ヒップ』じゃの。まあ、女流ピアニストでリーダーじゃから例外かも知れん。
あとは、ソニー・クラークの『クール・ストラッティン』…まあ足だけじゃがの。
ケニー・バレルの『ブルー・ライツ』…これは女性ジャケットと言ってもアンディ・ウォーホルの絵じゃからのう(笑)
1500番台では、女性のジャケットは、ほとんどないのう。

【熊さん】
でやんしょ?

【ご隠居】
じゃがのう、4000番台以降になると、女性のジャケットがぽつぽつ出てくるのう。ネットで見てみるわい。

4000番台では、
ジミー・スミスの『クレイジー・ベイビー』…車の横に女性モデルが立っておる。
ザ・スリー・サウンズの『ムーズ』…<ジャズ奏者>以外で、初の<女性顔アップ・ジャケット>と言えるのう。まあルース・メイソンじゃから、言わば<社員>じゃがの。
4000番台では、女性はこの2人かのう。

4100番台になると、
ルー・ドナルドソンの『ザ・ナチュラル・ソウル』…女性モデルを起用した<女性顔アップ・ジャケット>じゃのう。
ホレス・シルヴァーの『ザ・トーキョー・ブルース』…これは日本ではなく、ニューヨークの日本庭園で撮った2人の日本人女性とシルヴァーじゃ。手前の女性は、アメリカ合衆国留学中だった、油問屋の娘さんじゃの。
アイク・ケベックの『ボサノヴァ・ソウル・サンバ』…これまた、ルース・メイソンじゃのう。少し小さい写真になったの。
またルー・ドナルドソンの『グッド・グラシャス』…ドナルドソンは、すれ違った女性を見ておるのう。
スタンリー・タレンタインの『ネヴァー・レット・ミー・ゴー』…タレンタインと写っているのは、共演者で奥さんのシャーリー・スコットじゃから、<女性ジャケット>とは呼べないかの。
フレディ・ローチの『ブラウン・シュガー』…あのザ・ローリング・ストーンズの曲とは同名異曲じゃの。女性が横目でこちらを見ておる顔のアップ写真じゃ。
またフレディ・ローチの『オール・ザッツ・グッド』…6人の女性が並んでおるのう。
ビッグ・ジョン・パットンの『オー・ベイビー』…笑った女性の顔のアップじゃの。
ウェイン・ショーター の『スピーク・ノー・イーヴル』…日系アメリカ人の奥さん、テルカ・アイリーン・ナカガミじゃのう。
ザ・スリー・サウンズの『アウト・オブ・ジス・ワールド』…はちきれそうな笑顔の女性のアップじゃの。4100番台では、<女性ジャケット>は9枚ほどになり、<女性顔アップ・ジャケット>は、5、6枚に増えるのう。

そして、4200番台の初めにグラント・グリーンの『抱きしめたい』…大きな目で見つめる<女性顔アップ・ジャケット>じゃ。
ふう、疲れたわい。

【熊さん】
あっしは、女性をジャケット写真に使うのは、新たなリスナーを開拓したいからだと思うんでさあ。

【ご隠居】
昔は、サブスクやyoutubeは無かったからのう。女性のジャケットで、いわゆる<ジャケ買い>をさせたかったのじゃな。

【熊さん】
へえ。西海岸ジャズによく見られる手法でさあ(笑)

2つ目の<発見>は、グリーンの『抱きしめたい』には、新作が1曲も入っていないってことでさあ。ザ・ビートルズの他は、スタンダードとかボサノヴァとかで。

【ご隠居】
いわゆる<企画もの>じゃとしても、<新作主義>のブルーノートにしては珍しいのう。グリーンかデューク・ピアソンの曲を入れても良さそうなものじゃがのう。

【熊さん】
関連しやすが、3つ目の<発見>は、新作がないせいで、アルバムタイトルまで、『抱きしめたい』になっちまったことでさあ。普通は、アルバム中の曲名とか、『アメージング〇〇』や『インクレディブル〇〇』とか、『デイヴィス・カップ』や『ホレス・スコープ』みてえなダジャレとかでやす。カヴァー曲がタイトルとは珍しいでやんす。まあ当時は『抱きしめたい』というタイトルが売れるとふんだかも知れやせん。

4つ目の<発見>は、裏ジャケットに、写真とデザインがリード・マイルスと書いてあったんでさあ。いつもは、写真はフランシス・ウルフなんですがね。リード・マイルスが1人でジャケットを作ったようでやんす。何か匂いやす。

【ご隠居】
ジャケットがジャズマンの写真ではない場合は、リード・マイルスが写真とデザインの両方を担当することもあったと思うがの。
確か、身をかがめた<女性ジャケット>の、ドナルド・バードの『ムスタング』は、リード・マイルスが写真も撮っておるのう。
それから、<ジャズマンと女性ジャケット>の、ウェイン・ショーター の『スピーク・ノー・イーヴル』、
<女性ジャケット>以外でも、ハービー・ハンコックの『テイキン・オフ』もリード・マイルスの写真じゃ。

【熊さん】
へえ。
まあそれで、あっしはこれらの<発見>から、このアルバムには、ある種の<急いだ感>があるなと思いやした。

【ご隠居】
<強引な>結論じゃのう。
ザ・ビートルズの「抱きしめたい」のシングル盤が、アメリカ合衆国で発売されたのが、64年1月。2月に全米1位を取ったのう。また、2月にアメリカ合衆国に上陸し<ザ・ビートルズ旋風>を巻き起こしておる。
グリーンの『抱きしめたい』の録音が、65年3月。約1年後じゃがのう。

【熊さん】
ライオンは、ザ・ビートルズの曲をアルバムにしたくてウズウズしたんじゃないですかね?

【ご隠居】
ジャズ好き・特にハードバップ好きは、ライオンにポップスは似合わないと思っているかも知れんがの。ライオンは、音楽に関するアンテナが高かったのじゃろう。まあレコード仲買人から要望があったとも考えられるがのう。
そう言えば、思い出したわい。<横町のごっちゃん>が言っておったが、
あのジェームズ・スポールディングがブルーノートからリーダー作を出さなかったのは、
<ライオンから、ポップスのアルバムを出さないかと持ちかけられて断ったから>らしいのじゃ。デビュー作がいきなりポップスではのう。
まあ、これは何年の話かは分からんがの。スポールディングは62年録音フレディ・ハバードの『ハブ・トーンズ』で共演しておる。じゃがわしの印象では、サイドマンとしてブルーノートにひんぱんに参加したのは、デューク・ピアソンの64年録音『ワフー』以降じゃ。

【熊さん】
その話を聞いてあっしは、<ぴいん>と来やした。あくまで空想でやすがね、
ライオンは、スポールディングに断られて、グリーンに頼んだってえのは、どうでやす?
「グラント、ポップスのアルバム出さない?新作はなくていいから」「いいっすよ」てな感じで。何しろ『ザ・ラテン・ビット』をコスプレ・ジャケットで出していやすから、<ノリ>は良かっんじゃねえですかい?

【ご隠居】
お前さんの空想、いや<妄想>にも、困ったものじゃわい(笑)