先日アップした動画「『ジャズランド』のマイルス生誕50周年特集のタイトルをざっくり紹介」(こちら)に視聴者さまよりいただいたリクエストにお応えした動画をアップしています。
内容的にちょい毒舌?なので、「チャンネルメンバーシップ」会員限定の動画にしています。
コメント
TAKESI0506さんからのコメント。
マイルスの「ゲット・アップ・ウィズ・イット」の75年発売の日本盤ライナーノーツは鍵谷さんが書いてますが、各曲解説の「ムトゥーメ」の項では、このように書いてます。
『「ムトゥーメ」に入ると、俄然大囃子大会が展開した。打楽器音の炸裂するフレーズをぬって、マイルスがトランペットとオルガンで活火山ノートを打ち出していくあたりは、このアルバムの一つのピークを示す。ぼくのなかに測り知れない受容反応と拒絶反応が同時的に生じ、それが激突し、交錯し、確執し、融合し、また離反していく過程をわがものとする無類の音楽経験。やはりこれだけ美しく醜く、心やさしく苛酷な、天国的で地獄的な、人間的で非人間的な音群を、一堂に凝縮させるマイルスの超能力は、とてもことばでいいつくせるものではない。アフリカは汗ばみ吠え、アメリカは泣き叫び青白くなっていく。そうしたサウンドの間隙に、無量のポエジーが噴き出している。get up with it が98%になっている。突撃と退却の反復、噴火の音、熔岩の大流出。音のダムは決潰し、音の大洪水が目前に迫っている。アフリカは震え、アメリカは萎む。音自体も呼吸をとめ、息をころしている。あらゆる音楽の様式と形態をのみこもうとする意欲の溢れきったマイルス。ブルース、ファンキー、ニューオリンズ、スウィング、バップ、アフリカン、インディアン、カントリー&ウェスタン、リズム&ブルース、ロック、ジャズ総体、そして以前のマイルス。これらの一大モンタージュあるいはコラージュ。すべてをのみ下して、音を突出させ、噴出させてやまないマイルス。マイルスはマイルス自身をのみこんで、ここで刻々窒息させているのではないか』
セシル・テイラー/ソロのライナーノーツに勝るとも劣らない難解な文章となってますね😅
⇒活火山ノート
⇒激突し、交錯し、確執し、融合し、また離反していく過程
⇒美しく醜く、心やさしく苛酷な、天国的で地獄的な、人間的で非人間的な音群
⇒アフリカは汗ばみ吠え、アメリカは泣き叫び青白くなっていく
⇒ポエジー
⇒突撃と退却の反復、噴火の音、熔岩の大流出
⇒アフリカは震え、アメリカは萎む(宇宙と地球ではなく、今回はアフリカとアメリカw)
……うーむ、鍵谷節さく裂ですね~(大爆笑)。
永井勉さんからのコメント。
マイルスはどうなんでしょうか・・・
1975のアガパンはジャズファンからしたら
どうだ・・・マイルスは凄いんだという感じなんですが
1973にマハヴィシュヌ・オーケストラの
Birds Of Fire (邦題:火の鳥)が出ているんです・・・明らかにマイルスが時代に乗り遅れいる感じがしませんか・・・???
マクラフリンチックコリアの成長を見てマイルスは成長を止めました
・・・音楽を辞めました・・・・これが空白の5年間だと思ってます・・・m(__)m
目指している方向が違うように感じます。
カトウシュンさんからのコメント。
リクエストに応えて頂いてありがとうございます m(_ _)m
鍵谷文体を久しぶりに聞いたなぁと思いました。
何回か動画を視聴して自分なりに鍵谷先生の文章を理解しようと思ったのですが、途中で何を仰っているのか分からなくなり理解することを諦めました _| ̄|○
鍵谷先生の文章でエレクトリックのマイルスは凄い!!!というのを伝えたいのは分かりました。
鍵谷先生の文書を分かりやすく解説していただきありがとうございましたm(_ _)m
いえいえ、高尚過ぎて難解?ユニークな?よく分からん?面白い?…な鍵谷文体を朗読する機会を与えてくださりありがとうございました。
>リクエストに応えて頂いてありがとうございます m(_ _)m
いやぁ、本当独特ですよね。
>鍵谷文体
独特過ぎて、これはこれでひとつの「芸」なのだと思いますし、ご本人ももしかしたらそれを自覚して楽しんでいらしたのかもしれません。
文学部の学生が、大学で習った難解な哲学用語を近所の中学生に得意げに披露しているような?そんな感じ??(違)
>自分なりに鍵谷先生の文章を理解しようと思ったのですが、途中で何を仰っているのか分からなくなり理解することを諦めました
はい、私も理解しようとすることを諦め、かわりに楽しんでやろうと思っていますw
なので、たまに動画で古い雑誌の記事で見つけた鍵谷先生の文章を面白おかしく読むのが、けっこう楽しくなってきているので困ったものです(性格悪いですね……)。
ただ、鍵谷先生の文体って、慣れてくると「またか」が多いことも確か。
パターンというか、独特なリズムと「手癖」がある。
鍵谷先生が、セシル・テイラーのライナーを書いていたことで思い出しのですが、セシル・テイラーのピアノも最初は難解だと思われがちですが、いっけんとっつきにくいテイラーのピアノにも、いくつかの手癖と展開のパターンがあるんですよ。
もちろん、高度なテクニックと複雑な音階の羅列に圧倒される凡人である私はただただ圧倒されるだけで、間違っても「セシル・テイラーよ、お主の動きは既に見切ったり!」などとは口が裂けても言えません。しかし、セシルの音楽を楽しむコツ(?)のようなものがあるとすれば、彼の「語彙」と「展開のパターン」をいくつか頭の中に入れておくと、ワケがわからないように感じていたセシル・テイラーというピアニストの音楽性に親しみを覚え、もっと聴いてやろう!という気持ちになれるんですよね。
もちろん、巨匠かつ鬼才であるセシル・テイラーと、法学部の助教授だった鍵谷先生を同列に並べることは出来ないのですが、案外、鍵谷テキストへの接し方は、セシル・テイラー鑑賞に似ているところもあるんじゃないかのかな?と思った次第です(テキトーですw)。
そして、この読解行為は、エキサイティングで、刺激的で、知的で、本質的で、快楽的で、爆発的で、酒的で、泥酔的で、ラリパッパ的で、それはさながら五次元宇宙の中にポッカリと空いた虚空から放たれる眩いばかりの光彩とポエジーが、もはや言葉を失った没我な主体と、重力を失った天界と地上のハザマを光速を超えた粒子が驚くべきエネルギーを放ちながら炸裂し、それはさながら、エネルギー弁閉鎖、エネルギー充填開始、セイフティーロック解除、ターゲットスコープオープン、電影クロスゲージ明度20、エネルギー充填120%、対ショック・対閃光防御、最終セイフティー解除、波動砲発射へと、このぼくを誘導するのであった🤣