クロスオーバーとは?その2~『ジャズランド』’76年4月号 特集「CROSS OVER」より

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前回アップした動画「クロスオーバーとは?」(⇒こちら)のつづきです。

『ジャズランド』’76年4月号の「クロスオーバー特集」、なかなか充実しています!

引き続き動画で記事を紹介しています。

コメント

讃岐うどんさんからのコメント。

今日は ジョニ・ミッチェル 『ミンガス』- Mingus(1979)を聴いて寝ます。笑
53歳のミンガスの誕生日を祝うパーティの音源が入っていて時の流れを感じます。

♪ハウ・オールド・アー・ユー? ですね。
なんか、いい出だしですよね。

イヤダローさんからのコメント。

先程は、丁重なレス、ありがとうございました。

「学校制度の歴史(変遷)を理解することが、ミンガスの曲への理解につながる」と。よく勉強します。

マルサリスへの白人からの評価も、やはり、むこうに住んでみて、肌で感じないと解らないでしょう。そういう側面で、評価されていたのかと…。

冒頭のイワナミさんの解説が一番解り易いです。よく整理されています。今朝方より、クロスオーバーへの理解が深まりました。

カトウシュン

さんからのコメント。

ラリー・コリエルはバートンのバンドを抜けたのではなくクビになったそうです。ロック志向のコリエルとバートンで対立しツアーの途中でチック・コリアがやって来てコリエルはクビになったんだなと気づいたそうです。

そうだったんですね!

GamaGさんからのコメント。

間章氏の私論キレッキレですね(笑)76年といえば雲さんも愛読された氏の翻訳「エリック・ドルフィー」も出版された後で脂ののっていた頃ですかね。さて個人的にはクロスオーバーもフュージョンもジャンル分けなんて所詮セールストークに過ぎないと今では思っていますが当時は特に日本のフュージョンバンドを毛嫌いしていました。悪しきオトナのジャズファンとゴリゴリの硬派ジャス評論家の影響ですね。

そういえば、間章・訳でしたね(度忘れしてました)。
そのわりには(?)読みやすかった、ような。
ま、翻訳ものだからか。

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この時代の一部の評論文から感じるんですが、演奏者よりも評論家のほうがエラいんじゃないかと思ってしまうような文章もあります。
評論家が王宮貴族や大地主のようなパトロンで、音楽家はそれに仕えているというような、封建時代の主従関係のようにすら感じてしまう。だから、仕えている身分でありながら、あまりに勝手なふるまいは許さんゾ!という。なんだかそういう図式が見え隠れしてしまうんですよね。

そういえば、石原裕次郎の『嵐を呼ぶ男』でも、評論家センセイは偉そうでした。
昔は評論家センセイのステータスって高かったのかな?なんて感じています。

GamaGさんからの返信。

そりゃもう小林秀雄先生を引き合いに出すべくもなく文芸評論家はみな偉そうですし、映画評論家も音楽評論家もなべて活字メディアで活躍する評論家先生はみな偉そうでないと一流ではないような当時の風潮じゃなかったですか?でないと食えなかったのかもしれませんが。 間氏翻訳の「エリック・ドルフィー」確かにすいすい読めたような気がします。間氏にはも少し長生きしてもらって山下トリオや梅津和時の海外でも活躍を見届けて欲しかったです。

>偉そうでないと一流ではないような当時の風潮
エラそうなものを有難がる風潮もあったのかもしれませんね。

そう考えると、偉そうでもなく、フラットで平易な文章を書かれていた油井正一先生は凄いと思いました。
居丈高な文章ではなくても、きちんと読ませるし、説得力がある。そして勉強にもなるという、評論家本来の役割をきちんと果たしていた方だったのだと改めて思いました。

GamaGさんからの返信。

良い先生には人を導く態度といか物言いが自ずと備わっているのでしょうね。
小理屈でけむに巻くセンセイの暴論もパフォーマンスととらえると面白いですが・・・
クロスオーバーやフュージョンと言われていたかどうか定かではないですし76年より時代が少々後になると思いますがスタッフ、クルセイダーズ、リー・リトナー、アール・クルー、WAR、そしてウェザーリポート、ジャコ・パス、ミルトン・ナシメント、エルメート・パスコアルなどなど70年代後半から80年代にかけて好きで聞いていた音楽のジャンルが何かなど不思議と考えたことが無いですね。

TM MTさんからのコメント。

ニューソウルじゃなくて「ネオソウル」の代表的名盤とされる ディアンジェロの「voodoo」の良さがいまいちわかりません。ロイ・ハーグローブも参加してるそうですが(RHファクターは大好きですよ。3枚共愛聴してます。)この極度に抑えた感じが苦手です。 寺島靖国さんも「処女航海」の感想で同じようなこと言ってましたねw

Kawai Andyさんからのコメント。

MFSBはMather,Father,Sister,Brotherの略で、フィラデルフィアのスタジオ・ミュージシャン集団で結成されたバンド、「Soul Train」のテーマが有名です。

この時代、私は岩波さんに大いに感化されていました。パーカーやバドは出来るだけ出来の良いものも、悪いものも聴くべきであると主張してましたね。その人間性に触れなければ、いけないとも書いていました。

クロスオーバーは主にジャズとソウルミュージックかラテン、ロックなどの音楽的な要素が混じった(それでも、鑑賞するべき)感じでしたが、それらがもっとBGM的なコマーシャルなものに移行してからフュージョンと呼ばれる感じになりました。

教えてくださりありがとうございます!
いやぁ、知らないことだらけです。
過去の雑誌をめくっていると、日々、知らないことのほうが増えていく感じです😅

Kawai Andyさんからの返信。

雲さんやここでコメントされている方々は鋭く、ユニークで、私も学ぶことが多いです。私がジャズに興味を持ち始めた70年代半ばの雑誌ですが、その時代の空気感を伝える「古文書」も貴重なものですが、それを丁寧に「発掘」するのはまさに「ジャズ考古学」ですね。「きっとこうだったんじゃないか」を考えるのは楽しいですね!

大量の古いジャズ雑誌をくださった かまいちさんも「古文書」と仰ってましたw

Hiromi Hasegawa

「プレイヤーの内的必然」は聴衆を置き去りにすることもありますね。ナット・ヘントフの本にありましたが、ミンガスがクラブで演奏していた時幕間で聴衆の一人の黒人から「お前はブルースをやれるほど黒くない」と罵倒されたそうです。多分2つ意味があって、1つはミンガスの複雑で「高尚」な音楽は黒人大衆の根から切れたものだ、という批判。もう一つは文字通りミンガスの肌は濃い黄色か褐色に近い、要は逆差別です。ミンガスはどうしたか?ステージを降りて平手打ち…じゃなくてベースを掴むといきなりソロでブルースを弾き始めた、「俺にはこれしかねえんだよ!」(というのは勝手な想像)

音楽に限らずですが、いつの時代も、どの場所でも、何かやったら、必ず何か言ってくる人がいる。それにもメゲずに表現を続ける表現者。男は黙ってサッポロではなく、ベース一本わしづかみブルース。ミンガス、なかなかカッコいいリアクションじゃないですか!

TM MTさん⇒Hiromi Hasegawaさん

ミンガスのようなインディアンとの混血の方は黒人音楽界には一定数います。まずジャズの故郷ニューオリンズにはマルディグラインディアンというご先祖が逃亡奴隷とインディアンの混血という方々がいます(ワイルドマグノリアスというファンクグループがあります。アフロビートにインディアンのチャントという伝統的なものも聴けます。)「ミーターズ」のアートネビィルの母親もインディアンとの混血です。ジェームスブラウンの父親はアパッチ族でハウリンウルフやジミヘンドリックスもインディアンとの混血です。

勉強になります!

御駄賃取郎さんからのコメント。

「クロスオーバーとフュージョンはどう違うの?」という読者の問いにたいしてSJ誌上で答えた、当時のK編集長の回答は「クロスオーバーとは広義の融合音楽をさし、フュージョンとは狭義の意味であり、あくまでジャズが他と融合したという意味合いである」でした。・・・これ、当時も(こじつけっぽいなあ・・)と思いましたが、SJは直後、「アドリブ」という雑誌を創刊しましたね。なあるほどね。。。

・・・とすると?その意味ではマイルスの「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」こそは「他が誰もやらなかった方法でのフュージョン」だと思うのですが・・・。

最近のYOUTUBEで不思議に思うのは「カモメのリターン・トゥフォーエバー」やウエスのCTIの一連のヒット作品やあるいはウェザー・リポートのデビュー作のUPが極端に少ないことです。これらの衝撃はマイルスの「ビッチェズ・ブリュー」を凌ぐほどの大人気であったのに・・。

蛇足・放送中の人名でのSJの記述では「ヒュー・マサケラ」と書いておりました。。あとドラマーで「~ウンショコ」なんていうアフリカ名前のタイコがいますが、アフリカ人名は読めませんねぇ。。

にゃんたん.さんからのコメント。

一連のクロスオーバーの回を聴かせて頂きましたが、
小難しい言葉を使って煙に巻く論評をする方より、読者にも分かる言葉で評した筆者の方が、現代のジャズリスナーに近い感覚をお持ちだなと思いました!

永井勉さんからのコメント。

とにかくありがとうございます・・・W
ラリー・コリエルは私のギターヒーローの一人です!!!
1969 – Spacesは当時フュージョンの最高峰として有名なアルバムでした・・・

20歳ごろ聴いた音源です・・・m(__)m
参加ミュージシャンも半端ないですよね・・・m(__)m
ラリー・コリエルって大好きなんです・・・ジャズギタリストでありながら
次々とジャンル超える作品を創ったパイオニア的な存在なんです・・・
そこでこの前紹介してもらったゲーリー・バートンとのアルバムの
1967 The Gary Burton Quartet – Duster・・・
物凄くないですか・・・!!!

クロスオーバーという言葉で簡単にかたずけられない音源だと思います・・・m(__)m