動画「【コメント返し】モンク、モンキー、モンキアン」(こちら)にいただいたコメントを紹介した動画をアップしました。
コメント
高松貞治さんからのコメント。
最近、大金を払って昔処分した、「植草甚一 スクラップブック 全41巻」を再び買って、少しずつ読んでんですが、植草甚一が1番聞いたジャズは、チャールズ・ミンガスの「道化師」だそうです。それにしても、好きで買ったんですけど、全41巻を全部読むのに一体何年かかるか・・。がんばります!
スクラップブック、全41巻もあったんですね…!
私も何冊かは持ってるんですが(全部は持ってません)、『ぼくたちにはミンガスが必要なんだ』が好きで昔は何度か繰り返して読んでました。
植草さんが『道化師』を一番聴いたっていうのもなんだかわかるような気がします。激しいのと前衛なのが好きなお方でしたから。植草さんにはミンガスが本当に必要だったのでしょう。
ただ、《ザ・クラウン》のあの語り入りB面ラストナンバーの《ザ・クラウン》も好きで聴いてたのかなぁと気になります。
私の場合は《ハイチ人戦闘の歌》や《ラヴバードの蘇生》は時々聴きますけど、《ザ・クラウン》は、正直滅多に聴いてません。
それにしても、全41巻を読むのは壮大な挑戦ですね!
小学校の時に、ポプラ社の江戸川乱歩全集(当時は全46冊)を読破した身としては、それより少ない41冊だったらなんとかなるかな?とも思うんですが、文字量とかページ数の違いとかもありますからね。
江戸川乱歩といえば、春陽堂の文庫版全巻はいまだに大事に本棚に並べてます。表紙の多賀新の銅版画がいいですよね。
……って、植草さんから江戸川乱歩と全然関係ない話に飛んでしまいましたが、全集をきっちり揃えるという行為そのものが、なんだか尊いと思うのです。無理せず、気の向くままにチャレンジを続けてください。
高松貞治さんからの返信。
高野雲さん、実は植草甚一と江戸川乱歩は少し関係があるんですよ!戦後になって植草甚一が江戸川乱歩の家に行って、いろいろ話をして、植草甚一が帰った後、同席していた双葉十三郎に「あんなに本読んで、知識がある人、見たことがない!」とあの江戸川乱歩さえもびっくりさせていました。すごいですね!今、スクラップブックをチラッと見たら、江戸川乱歩について本を書いています、読まないと。江戸川乱歩全集と言えば、確か光文社文庫?で10年位前に出てたはず。全部買ったはずなんですが、今どこにあるだろう?探して、これも読まないと。「押絵と旅する男」は団鬼六が生前、絶賛していたので読んだけど他は読んでないなぁ。
『押絵と旅する男』はいいですねぇ。
かれこれもう30年も前になってしまったのですが、映画化もされて、それも見ました。
浜村純に鷲尾いさ子。
それに、天本英世も出演していて、作品の甘美で狂った(というか頭がとろけるような遠近感がおかしくなるような心地よい感じ)に色を添えていました。とにかく蜃気楼見たさで魚津に行きたくなる映画でしたねw
(行こう、行こうと思いつつ、結局行ってない…)
この作品のおかげで(せいで?)、私は一時期、砂丘とノスタルジックなテイストが素晴らしい写真家・植田正治の写真にすっかりハマっていた時期があります。
今でも好きな写真家の一人です。
おそらく高松さんも、彼の写真のテイストお好きなんじゃないかと思います。
で、江戸川乱歩と植草甚一ですが、生前交流があったとは知りませんでした。
へぇ、そうなんだと思って検索してみると、スクラップブックの「8」にあるんですね。「江戸川乱歩と私」が。
晶文社のサイトには、このような解説が。
「乱歩さん」と話しかけると、「うん、なんだい」と気軽に答えてくれた、懐かしき巨人の思い出にはじまり、メグレ警部や007にいたる、内外のミステリーに関する読みごたえのあるエッセイや研究を集成。読んで気に入った本の話をするときは、実にうれしそうに顔がくずれる根っからの推理小説好き、J・J氏のミステリー論集。(解説・都筑道夫)
光文社からも江戸川乱歩出てたんですね。
調べてみたら、全30巻。春陽堂よりも多い冊数。
そして「光文社文庫版江戸川乱歩全集リスト」というサイトをみると、メリットとデメリットが掲載されていて、
メリット
・30冊で少年ものを含む、ほとんど全ての乱歩小説作品を読むことが出来る
・更には生前刊行された評論随筆集も読める。
・ヴァリアント版「猟奇の果」が読める文庫はこのシリーズだけ。
・詳細な注釈。
・初版から桃源社版までの各版のテキスト比較。
・綿密な解説。
デメリット
・挿絵が無い
・たとえば少年物が不要で、青年物の小説だけが欲しいなどの場合、中途半端に収集することになってしまう
とのことです。
春陽堂は少年もの、つまり怪人二十面相が登場する話がないので、それがかえってピリリと引き締まって良かったと思います。
一応、昔全部読みましたけど、どうも私は、怪人二十面相や少年探偵団が登場するものって苦手なんですよね。
子供心に子供騙しに感じていました。
それに比べて、初期の乱歩に良いものが多いと思います。
ピリリと短く引き締まっていて。
個人的には「心理試験」や「赤い部屋」、「D坂の殺人事件」「パノラマ島奇談」なんかが好きです。
「パノラマ島奇談」を書いていた時の担当編集者は、なんと横溝正史だったとか。いろいろ繋がってるんですね〜。
高松貞治さんからの返信。
私も江戸川乱歩の初期の作品は大好きですよ。映画化されているとは知りませんでした。これを機会に観てみようと思います😊
ぜひ!
乱歩も松本清張も初期の作品がピリリと引き締まって良いですよね!
そういえば、スタン・ゲッツもリー・コニッツも同様で、彼らも初期の演奏がピリッと引き締まって私は好きです。