おすすめJAZZマンガ『BLOW UP!』細野不二彦と『真夜中のジャズマン』柳沢きみお

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ふとしたことをキッカケに、その昔、愛読していたジャズマンガを思い出し、久々に読み返してみました。
『BLOW UP!』というマンガです。

う~ん、やっぱりジーンとくるなぁ。

このマンガの設定や背景、ディティールが、結構リアルなんですよ。

ちょっとした会話の内容や、さりげなく挿入されるイラストもそうですが、それぞれの登場人物の思考パターンや性格、生き様などなど、いちいち私が過去に出会ってきた様々な人々に当てはまるのも面白く読める理由のひとつです。

・音楽学校で出会ったジャズマンの先生

・そこで修行中のジャズ志望のプレイヤー

・大学ジャズ研に所属し、将来進むべき道(サラリーマンorミュージシャン)に悩む楽器弾き

・ジャズに夢中になり授業どころではなくなり、留年を繰り返すヒト

・楽器は巧いけど、楽器取ったら何も残らないような楽器バカ(笑)

・楽器巧くて、モテモテなナイスガイ

・ジャズ喫茶で出会った、イイ人なんだけど、自分のコダワリには一歩も譲らない頑固タイプの人

・そんなコダワリ&ウルサ方の面倒な人たちと数多く接しているがゆえに、声高に自分の意見は主張せず、つねにニコヤカ、相手のトンチンカンな意見にも耳を傾けてくれる穏やかで聴き上手な人

・ジャズ、ポップス、パンク、フリージャズ、テクノなど、いろいろなジャンルのバンド活動を通して出会った、メジャー志向から、メジャーと名のつくものはことごとく憎悪するタイプまで、様々な音楽好き

・メディアの仕事を通して知り合った、代理店、テレビ、ラジオ関係者に多い、仕事は出来るかもしれないけど、なぜか文化の匂いのしない割り切りミーハー音楽好き(笑)

・編集の仕事を通して知り合った、文化の香りはするけど、あまり経済の香りのしない(笑)、物書き、編プロ、デザイン関係の音楽好き

・自分はプロを目指しているのに、残りのバンドメンバーの気持ちは中途半端。しだいにメンバーと距離を置くようになり、バイトして、そのお金で音楽教室でスキルアップを目指すタイプの人。もちろんバンドは、メンバーの就職活動とともに空中分解

・仕事を通して知り合った、かつてはバンド活動をしていたが、就職と同時に音楽を断念。しかし、現状の自分に満足しているというわけでもなく、あわよくば「いつか俺だって!」という、仕事の辛さからの現実逃避的な妄想を膨らませている、今は普通のサラリーマン

……などなど、たぶん私は、普通の人よりは、少しだけ多めの音楽好きと知りあってきていると思います。

そりゃ、マンガほどベタに「この人はこういうタイプの人!」とパターン分けすることはできませんよ。

でも、マンガに登場する多くの人物が、上記パターンのどれか、あるいは上記パターンのいくつかの組み合わせに当てはまるんですよ(笑)。

だから、すごく登場人物の一人一人に感情移入しながら読めるんですよ。

で、最後は泣けてくる。

夏目房之介のあとがきも良い。

ほんと、これは個人的にはツボにはまりまくりのマンガなんだなと、いまさらながらしみじみと思っています。

万人にお勧めできるマンガではありません。

しかし、かつて少しでも「音楽で飯を食えたらいいだろうな」と憧れの気持ちを抱いたことのある人は、とてもこのマンガに登場する人物に感情移入をしながら、楽しく、ときに切ない気分で読めるのではないかと思います。

そして、おすすめ、もう一つ。

柳沢きみおの『真夜中のジャズマン』。

タイトルは『真夜中のジャズマン』というよりは、『真夜中のピアノ弾き』といったほうが正確かもしれませんが、まあそんな細かいツッコミはともかくとして、これもなかなかイイ。

人生の哀愁、人間の悲哀の描き方が、いかにも私が好きな柳沢きみおらしい。
そう、柳沢テイスト全開なのです。

そして、『BLOW UP!』同様、ジャズで食っていくのは大変だということが良く分かる(涙)。

しかし、それでもジャズに魅せられてしまう男たち。
経済的なことよりも、もっと彼らの本能が優先させてしまうものがある。それがジャズ。

素晴らしい(私からみたら)男の生きざま。
それを堪能することが出来るオススメコミックです。

で、「JAZZマンガ」、特に『Blow Up!』について語った動画をアップしました。

コメント

くまが集う喫茶店さんからのコメント。

持ってますよ〜
地元の古本屋さんで
一冊50円でゲットしました。
ジャズファンも納得の内容

(ここ肝心ですよね(^o^;)

いい漫画ですよね。

細野不二彦さんBNのCDに
『私の好きな10枚』
書いてらっしゃいました
(^^)

1冊50円ですかぁ。
2巻に分かれているやつですか?
だとしたら、合わせて100円。
安くていいなぁ。

私が持っているのは、1冊に凝縮された、少し厚めの文庫本です。

大御所ジャズマン、クリフォード・デイヴィス!!!(爆笑)。

あと、ハービー・ハンモックとか、さりげないところにジャズ好きをニヤリとさせる描写がありましたね。

Makoto Ohraさんからのコメント。

リー・モーガンの ムーン・デザート(月の砂漠)のCD を持っています。探さないと出てこないけどね・・・・